気分はポレポレ よろず情報ブログ

大好きな文房具や書籍、日常のことなどを随時更新中です!

読書

ふわっと暖かい物語「ときどき旅にでるカフェ」(近藤史恵)

旅先での楽しい思い出や場所の記憶は、その土地で食べた美味しいものの記憶とともに呼び覚まされる。そんな話を聞いたのはだいぶ以前のことだが、確かにそうだなと思うことが多々ある。 登山の時に山頂で食べたインスタントラーメンが美味しかったことや、旅…

「マンガでわかる新しいランニング入門(中野ジェームズ修一)」思いがけず始めたランニングを基本から学ぶ

子どもの頃から長距離走が苦手だった。短距離走は大得意で、運動会のかけっこでは常に1着だったのだが、持久走になるとてんでダメ。息絶え絶えになってゴールするのが常だったし、学校の持久走大会やマラソン大会の時には毎年「宇宙人が攻めてこないかな〜…

心温まる連作短編集「ひろいもの」(山本甲士)

元来おっちょこちょいでボーッとしているので、子どもの頃からよく落とし物をしていた。学校帰りにハンカチを無くしたり、机の引き出しに筆箱を忘れたりしては母に怒られていたことを思い出す。大人になってもふとした時に落とし物をすることがあって、電車…

本音が小気味良くて、そして切ない、「きみはだれかのどうでもいい人」(伊藤朱里)

人の思考は一方向ではない。そして、人から放たれる言葉は本音とは限らない。というよりは、同じではないことの方が多いかもしれない。だからこそ、「相手からの優しい言葉を鵜呑みにしたばかりに裏切られる」ということが起きる。 正直で優しい人ほど相手の…

映画も待ち遠しい!銚子電鉄が舞台の一冊「電車を止めるな!〜呪いの.4km〜」(寺井広樹)

私は鉄道好きでやや電車オタクだ。”やや”というところが我ながら残念なのだが、筋金入りの鉄道オタクではなく「若干鉄分が多い」という程度に鉄道が好きだ。例えば、線路に敷いてある『砂利』を『バラスト』と呼べる程度の鉄道好きだ。そういう方は案外多い…

読後に爽快感や暖かさを感じる意外性のある一冊「バック・ステージ (角川文庫)」 芦沢 央

5年ほど前まで東京の下北沢にほど近い場所に住んでいた。 20年前から15年ほど住んでいたのだが、休みの日にぶらぶらと散歩に出かけたり買い物で訪れたりしていた場所だ。当時は私自身が若かったこともあってか、下北沢の人の多さも雑然とした雰囲気も楽しか…

「検事の信義」(柚月裕子)、孤高の検事の崇高さに感じ入る一冊

悪いことをするとお巡りさんに連れていかれる。悪いことをすると牢屋に入れられる。子どもの頃、何回そう言われたことか。それだけ言うことを聞かない、やんちゃな子どもだったのだろう。いま考えると、その頃の「悪いこと」はかなり漠然としていて、大人が…

ほんのりとした幸福感を得られる「あなたに謎と幸福を ハートフル・ミステリー傑作選」

もう何年も読書記録をつけている。以前ご紹介したブクログというサービスだが、読んだ本の記録を簡単に行えて便利だ。また、読み終わった本がWeb上の本棚に並ぶので、どんな本を読んでいたのかも一目で分かって楽しい。 何年も前に読んだ本を見てみると、そ…

昔ばなしがミステリーに!「むかしむかしあるところに、死体が」(青柳碧人)

昭和の後半を生きてきた私は、テレビの「まんが日本昔ばなし」から大きな影響を受けた。昔ばなしは絵本や童話で見聞きしていたが、アニメになることでぐぐっと昔ばなしの世界に引き込まれていった。ナレーションの市原悦子さんと常田富士男さんの語り口も独…

応援する作家さんの本は(時々)単行本を買う

本好きで年間かなりの数の本を読むが、図書館で借りたり古本を買ったりするのは性に合わないため新品を購入している。そうなると書籍代がけっこうかかるので、自然と文庫本を買うようになる。書店でも文庫本がメインで置かれていて、話題作などの新刊が単行…

Web上の本棚「ブクログ」にアンドロイド用アプリが登場

私は本好きだ。本を読むのが好きなのはもとより、本自体の質感や手触りなども好きだ。本好きなのは子どもの頃からで、本好きだった両親の影響が大きいと思う。本好きだからこそたくさんの本を読むのだが、読書を管理するサイトを重宝に使わせてもらっている…

内臓脂肪が落ちて体重もグッと減ってきた!「内臓脂肪を最速で落とす」( 奥田昌子)

体重が減ってきた。3ヶ月前と比較して3キロ減り、5ヶ月前と比較すると5キロ減った。一月で1キロずつ減っている計算だ。もともとそれほどひどく太っていた訳ではないが、中年太りというかお腹がポコンと出ていた。それが最近ではだいぶスッキリしてきて、ポロ…

「この世にたやすい仕事はない」 (津村記久子)

お盆休みも終わって日常の仕事に戻った方も多いだろう。また、学生であれば逆に今がアルバイトの最盛期で、授業が始まるまでにたくさん働いておこうという人が多いかもしれない。 私は昭和から平成に移る頃に、今の会社に入社し働き始めた。最初に勤務した部…

本好き必見!「2019年カドフェス」のプレゼントは素敵なクリアファイル3種類

夏になって暑くなってくると、集中力が落ちて読書量も落ちてくる。実際に読書グラフをつけていても、暑い時期は本から遠ざかり気味だ。それなのに、子どもの頃には学校の夏休みの宿題で「読書感想文」が必ずあって、夕方の涼しい風が吹き始めた縁側でだれけ…

「夫が邪魔 (徳間文庫)」新津きよみ

半世紀以上生きていると、自分の回りから居なくなれば良いのにと思う人が少なからず居た。学生時代の同級生であったり、働き始めてからの上司や同僚であったりと様々だった。邪魔さ加減の濃淡はあったが、中には顔を見るのも嫌だという人も居たのは事実だ。 …

皮下脂肪よりまずは内臓脂肪!「内臓脂肪を最速で落とす」( 奥田昌子)

長年吸ってきたタバコをやめたのが約2年半前。30年間もの長きにわたって1日一箱吸い続けていたが、思うところあって禁煙外来に通い、なんとかここまで禁煙することができている。10年続かないと禁煙とは言わないという話もあるのでまだまだこれからだが、毎…

「ぐうたら旅日記」(北大路公子)、旅先で出会って令和で最初に読んだ一冊

今週のお題「特大ゴールデンウィークSP」 ゴーデンウィーク前半は、一人九州の故郷へ帰省した。年老いた父が一人暮らしをしているのだが、体調がいまひとつのようだったので急遽帰省することにしたのだ。急遽帰省することになったので、夫婦二人のチケットは…

悲しいのに温かい「さざなみのよる」(木皿 泉)

年老いた母が無くなったのは、数年前の年明けすぐのことだった。体調を崩して数ヶ月入院していたが、最後は苦しむこともなく眠るように旅立った。昔で言うところの老衰だろうか。最後まで家族想いの人だった。 本人の意向で家族葬にしたのだが、これが大間違…

デジタル社会の怖さを感じる「ウィザードグラス」(根本総一郎)

電車に乗ると周囲はスマホを扱っている人だらけ。今や当たり前になった光景だ。車内に大勢の人が居るにも関わらず、じっと黙ってスマホの画面を見ている姿はある意味で壮観だ。 私はルート検索やスケジュール確認以外ではあまりスマホを使う方ではなく、電車…

読むと元気が湧き上がる!「下町ロケット ヤタガラス」(池井戸潤)

入社式や入学式が終わり、新入社員や新入学生が期待に胸を膨らませて歩いている様子は、見ているだけでも微笑ましいし元気が出る。好奇心で目を輝かせている姿もまた、その先にある希望のようなものを感じさせられて良い。 希望と言えば、最近では「小惑星探…

読んで元気をもらえる一冊、「がんこスーパー」(山本甲士)

今日から新年度となり、来月からの元号も「令和」になると発表された。元旦と4月1日は一年の中でも色々な意味で区切りの日だが、桜咲くこの季節は初々しい新入社員や新入学生が街を軽やかに歩いているので、ウキウキとした記文にもなることが出来る。 読書好…

スピード感があって一気読み!「嘘ですけど、なにか? 」(木内一裕)

もうすぐ4月1日。学校は新学期になり、企業的にも新年度を迎える会社が多い。大晦日から元旦にかけて新年を迎える時ほどではないが、新たな学年や年度を迎えることで、気分も切り替わるタイミングではないだろうか。日本にはこういった物事をリセットするこ…

思わず胸が熱くなる一冊、「ひとつむぎの手」(知念 実希人)

最近、めっきりと涙もろくなった。先日も児童養護施設出身者の講演を拝聴する機会があったが、ご本人が警察に保護される場面の話では思わず涙を流してしまった。それ以外にも、頑張っている若い人の話を聞くだけで涙をこぼしそうになったり、ちょっとしたこ…

愛情の深さと怖さを教えてくれる一冊、「たとえば、君という裏切り」(佐藤青南、 栗俣力也(原案))

人の心は分かりにくい。言葉でキチンと伝えられたとしても、それが本当のことだとは限らない。相手を騙そうと思って嘘をついているかもしれないし、気を使って本音を隠しているのかもしれない。たまに本音をズケズケと言う人に出会うことがあるが、果たして…

ミステリーの衣をまとったラブストーリー「たぶん、出会わなければよかった嘘つきな君に」(佐藤青南、 栗俣力也(原案))

「嘘つきは泥棒の始まり」とは昔から言われている格言だ。「平気で嘘を言うようになれば、良心がなくなって盗みも平気ではたらく人になる」という戒めであり、「だから嘘をついてはいけないのだ」となる。 一方で「嘘も方便」という言葉があり、こちらは 「…

「サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻」(佐藤 青南)

人間関係に悩む人は多い。働いていても学生であっても、人間関係で悩みがないという人は少ないだろう。大なり小なり、何かしらの苦労や悩みを抱えているのではないだろうか。 そのなかでも「相手の本音が分からなかった」ということや、「こんなはずじゃなか…

「編集者ぶたぶた」(矢崎存美)、今回も心あたたまる一冊

「10年ひと昔」というが、20年ならさしずめ「ふた昔」ということだろうか。時が経つのは早いが、20年前だと色々なことがかなり変わってきているものだ。 20年前といえば西暦で1999年。2000年問題が取りざたされたり「リベンジ」という言葉が流行ったり、携帯…

「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 」(志駕晃)

スマホは便利だが扱いがやっかいだ。やっかいだというのは使い方が分からないということではなく、落としたらたいへんだなという意味だ。アドレス帳管理はもちろんのこと、銀行振込やネットショッピングなどもスマホを利用しているので、落としたら個人情報…

「アンガーコントロールマネージメント(戸田 久実(著))」、怒りをコントロールして心穏やかに過ごす

「弱い犬ほどよく吠える」という諺(ことわざ)がある。諺というよりも、自然界の事象を人間界に当てはめた言葉なのだろう。実際に子どもの頃に飼っていたスピッツは、昼も夜もちょっとしたことで激しく吠えてご近所に迷惑をかけていたと思う。当時は室内で犬…

「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方 (中公新書) 新書」(楠木 新)まずは一度読んでみる価値ありの一冊

新入社員の頃、定年間近の係長さんにとても可愛がってもらっていた。今から30年以上前の話だ。私は直属の部下ではなかったのだが、何かにつけて気にかけてくれた。仕事で悩んで落ち込んでいると、「まずはたくさん食べて、たくさん寝なさい」などと何気なく…