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読むと元気が湧き上がる!「下町ロケット ヤタガラス」(池井戸潤)

入社式や入学式が終わり、新入社員や新入学生が期待に胸を膨らませて歩いている様子は、見ているだけでも微笑ましいし元気が出る。好奇心で目を輝かせている姿もまた、その先にある希望のようなものを感じさせられて良い。

希望と言えば、最近では「小惑星探査機はやぶさ2」のニュースが 耳に新しいところだ。遥か3憶キロも離れた地球近傍小惑星 「リュウグウ」に着陸し、先日は計画どおり人工的にクレーターを作ることにも成功した。クレーター内部のサンプルを採取することが出来れば科学の発展に大きく貢献するようだが、凡人の私にとっては遥か彼方の小さな探査機が孤軍奮闘していることに希望を見いだしてしまう。小さな機体でコツコツと任務を遂行している映像を見ると、機械だと分かっていてもついつい擬人化してしまう。人が気持ちを込めて作り上げたものは、

たとえ機械や造形物だとしても魂がこもるのだろう。また、作り上げるまでに繰り広げられた取り組みが、物語として宿るのかもしれない。

下町ロケット ヤタガラス

 池井戸潤さんの書かれた「下町ロケット ヤタガラス」は、言わずと知れた人気のシリーズだ。思えば、私が友人に勧められて初めて読んだ池井戸作品が「下町ロケット」で、読み進めながらワクワクしたり涙ぐんだりしたことを思い出す。

物語の舞台は、下町の工場ながら、大手の会社にロケット用の精密部品を供給している佃製作所。社長の佃航平は研究の道を諦めて製作所を引き継いだが、独自の技術的閃きや血の通った経営判断で会社を成長させてきた。

ロケットの打ち上げに携わり、医療機器への参入を果たし、さらに農業機械の世界にも進出してきた佃製作所だが、農業用トラクターのトランスミッション開発でベンチャー企業のギアゴーストやライバル企業のダイダロスの熾烈な戦いを余儀なくされる。

佃が打ち上げに携わった人工衛星ヤタガラスを使い、農業機械の指導化を開発する各社。そこに個人的な想いや過去などが絡んできて、開発の行方は二転三転する。

下町ロケットシリーズはドラマ化もされてそちらの方も人気が高いが、個人的には原作の持つ迫力には敵わないと感じている。前作ではモヤモヤとした終わり方をしたシリーズ物だが、今回の一冊でそのモヤモヤもスッキリと晴れること間違いなしだ。世の中捨てたもんじゃないと思える一冊だった。

下町ロケット ヤタガラス

下町ロケット ヤタガラス