気分はポレポレ よろず情報ブログ

大好きな文房具や書籍、日常のことなどを随時更新中です!

読書

じわっと心が暖まる一冊「向田理髪店」(奥田英朗)

近所の理髪店が大好きだった。老夫婦が営んでいる理髪店で、飛び込み客は受け付けないという完全予約のお店。完全予約と言っても、土日は予約でいっぱいだったが平日は空いている。それでも常連客以外は、どんなに空いていても予約をしないと理髪をしないと…

今年も「ブクログ」で読書記録を続けようと思う

今週のお題「2019年の抱負」 昨年夏からスマホを極力使わないようにしている。世の中では「20ギガまで使える」だとか「ほぼ使い放題」だとか、ネット接続を後押しするサービスが増えているが、それに思い切り逆行している。理由は簡単、本を読む時間が少なく…

「生きていてもいいかしら日記」(北大路公子)、心がほぐれる素敵な一冊

本好きなので、外出すると書店を覗く。そういう方は多いだろう。私もその一人だ。好きな作家さんの最新作を探したり、その書店の特色を出した企画コーナーや平台を覗いたりと、書店の棚を眺めて歩くのはとても楽しい。 書店によって書籍類の陳列方法は様々で…

秋の夜長にこの一冊を。「イノセント・デイズ(早見 和真)」

今週のお題「読書の秋」 涼しくなるに従って読書量が増えてきた。季節的に読書量が増える秋だからということもあるが、スマホやPCから少し距離を置くようになったのも大きな要因だ。最近ではブログの更新もままならないが、その分大好きな読書に没頭する時間…

DIME最新号の付録は使って楽しい『ルンバメジャー』

付録目当てで雑誌を買うことはほとんどない。しかし、買おうかどうしようか迷った時に、付録が充実しているとついつい買ってしまうことがある。今回もそんな「付録が決めて」で買った雑誌だが、もちろん内容も充実していた。 「DIME12月号」は秋の新商品ベス…

「今だけのあの子」(芦沢 央)

読書の楽しみ方は人それぞれだ。外国作品の翻訳物が好きな方もいれば、サスペンス物が好きな方もいる。また、新しい知識を得るために新書を読むのが好きな人もいれば、コミックエッセイで楽しみたいという人もいる。「読書」という言葉ひとつをとっても、そ…

旅先で書店に入ると書籍との不思議な出会いが待っている

出張や旅に出たときには、時間をつくって地元の書店を覗くことにしている。書店だと売っている本はどこも同じだと思われがちだが、お店によってオススメの書籍が違ったり力を入れている棚があったりとまちまちだ。また、土地土地によってその内容も異なると…

【新刊紹介】「佐藤ジュンコのおなか福福日記 (手売りブックス)」(佐藤ジュンコ)

旅の記憶は食べ物とリンクしている。だからこそ、旅での食事は手を抜いてはいけない。旅の思い出は、その場所での食事が旅先の名所旧跡や景色などに紐付けられていることが多いからだ。 毎年何回か家族でささやかな旅をするが、観光地での思い出もさることな…

「悪いものが来ませんように」(芦沢 央)

子どもの頃から本好きで、やんちゃ坊主だった割には図書館で本を読むことも多かった。その頃もそうだし今もそうだが、お気に入りになった特定の著者の物語を次々と読むということが多い。というよりも、面白いなと感じた著者の作品をどんどん読みたくなると…

「真実の10メートル手前」(米澤 穂信)

書店に行くと最初に文庫本の平台を見る。平台とは書店オススメの本が表紙を上にして置かれている台のことだ。平台を見終わったら企画台と呼ばれるそのお店独自の書籍の台を見て、ひとしきり見終わったら雑誌のコーナーを立ち止まることなくざっと見る。それ…

「火星に住むつもりかい?」(伊坂幸太郎)、近未来を見るような怖さを覚える一冊

子どもの頃は夢のようなことばかり考えていた。宇宙人が攻めてきたらどうしようと怯えたり、超能力で物を持ち上げてみようと念力を送る練習をしてみたりといった具合だ。私が特に夢見がちな子どもだった訳ではなく、大なり小なりそういうことを皆が経験して…

「逢魔が時に会いましょう」(荻原 浩)、妖怪達がほのぼのと登場する心温まる一冊

昔はいたるところに暗闇があった。月が出ていなければ一寸先も見えないぐらいの暗闇で、逆に満月が出ていると月影が色濃く道端に広がっていたものだ。昔と言っても私が子どもの頃なので、今から40年から50年ほど前のことだ。九州の田舎町で育った私にとって…

「家族シアター」(辻村深月)、家族のあり方をしみじみと考えさせられる心温まる一冊

本屋大賞受賞作品はこれから読むとして、今回は本屋大賞受賞後に初の文庫化が行われた「家族シアター」を読んだ。書店の平台にずらりと並べられていたこの物語は、短編が7編収められた短編集で個人的には非常に感動し一気読みしてしまったほどだ。 この一冊…

「あずかりやさん」(大山淳子)心の中が暖かくなる素敵な一冊

今年の東京は春が一気にやってきて、勢い余って初夏になったりまた初春に戻ったりと落ち着かない。桜も一気に咲いて一気に散ってしまったが、それでも春の訪れというのは毎年理由なしに嬉しいものだ。 春になって暖かくなってくると、毎年不思議と読書量が増…

【新刊】「龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)」丸山 正樹

86才で亡くなった母は、何につけても豪快な人だった。運転中にヒッチハイクーを見かけたら家に連れてきて食事をさせ、知り合いが怪我や病気をすると真っ先に駆けつけて世話をする。判官びいきというのだろうか、弱きを助けることを無条件で選ぶ人だった。近…

「キャロリング」(有川浩)、人と人との繋がりが素敵な物語

年末年始にはテレビでもラジオでも「占い」が大きく取り上げられる。来年はどうなるのか、今年はどんな年になるのかなど、情報番組やワイドショーなどで大々的に特集されることもある。また、世界情勢や日本国内情勢がどうなるかという大きな話から、生まれ…

「キラキラ共和国」(小川 糸)

読書は良い。今年も一年、いろいろな本を読んだ。ビジネス書や紀行文なども読んだが、圧倒的に多かったのが小説だ。 テレビ番組はどうしても「見せられている」という感覚を持ってしまうのだが、本は自ら能動的に読みにいくので、どっぷりとその世界に埋没す…

「活版印刷三日月堂 庭のアルバム」(ほしおさなえ)-活版印刷を体験したくなるシリーズ第三弾

人にはそれぞれ、懐かしく感じる風景や出来事などがあると思う。それが景色であったり音であったり、あるいは香りであったりと様々だが、ふとした時に何かがスイッチになって懐かしく思い出すものだ。 大人になってからそうやって“ふと思い出す懐かしい景色”…

年末に心暖まる一冊を、「ぶたぶたラジオ」(矢崎存美)

テレビを観るより本を読む方が好きだ。父が本好きだった影響で、子どもの頃から読書が好きだったのだが、小学生の頃はガキ大将だったわりには、一人で学校の図書館に入り浸るような時もあった。 特に好きだったのは冒険物やSF物で、読みながら場面を空想して…

「AX アックス」(伊坂 幸太郎)、主人公は文房具メーカーの営業担当&殺し屋&恐妻家

秋の夜長は季節的に過ぎてしまったが、秋から冬にかけては読書に適した季節だ。寒さにまだ体が慣れておらず、部屋でぬくぬくしながら過ごす休日にはじっくりと読むことのできる本が一冊あると良い。そんな「じっくりと一気に読める一冊」をご紹介したい。 主…

「イシマル書房編集部」(平岡陽明) 登場人物それぞれに共感できる一冊

「なりたい職業」があったのは何歳までだろう。人それぞれに目標にしていた職業はあると思うが、その職業に就けた人はそれほど多くはないだろう。だからといってそれが幸せかどうかということとは別問題で、想いとは全く違う職業に就いて成功している人も多…

【新刊紹介】"生きることの素晴らしさを教えてくれる一冊"の続編「泣いて笑ってまた泣いた2」(倉科透恵)

秋の夜長は読書に最適だ。夏の暑さは集中力を奪い、冬の寒さは思考力を停止させ、春の暖かさは眠気を誘う。だから秋は読書に向いているのだろう。とはいえ、本好きにとっては本をたくさん読むのに季節は関係なく、それぞれの季節で読みやすい環境を作るため…

明治の頃の妖(あやかし)達「明治・金色キタン」(畠中恵)

今週のお題「読書の秋」 秋の夜長は読書が進む。今週から東京もかなり涼しくなってきたが、虫の音をかすかに聴きながら本を読むのは貴重な時間だ。以前から読みたいと思っていた単行本も秋の夜長用に買い、じっくりと読み進めることができた。 レトロな時代…

「アイネクライネナハトムジーク」(伊坂幸太郎)/時空を行き交う人と人との繋がりが美しい

人のご縁というのはとても大切で、そしてとても不思議なものだなと思う。 半世紀以上生きているとそれなりに人とのご縁ができるのだが、自分と相手とのご縁がその先で相手同士でも繋がっていることがある。また、10年以上前にいただいたご縁が、思いがけず再…

「明治・妖モダン」(畠中恵)

先週から東京ではググッと気温が下がり、晩夏にもかかわらず過ごしやすくなった。8月は雨の日が続き、まったく夏らしい気候ではなかったが、それでも気温が30度を超えると蒸し暑くて閉口して、梅雨が二度来たように感じたものだ。 気温が下がって過ごしやす…

「海の家のぶたぶた」(矢崎存美)、夏の終わりに夏を感じる一冊を

文房具好きで文房具のことを中心に記事を書いているが、読書も好きなので「読んで良かった」と感じた本も時々ご紹介させていただいている。その中でもお気に入りのシリーズ物がいくつかあって、読む前から「これを読めば気持ちが和らぐ」と分かっている鉄板…

「十歳までに読んだ本」(ポプラ社)を読んで読書の良さをしみじみと感じる

本を読むのが大好きだ。子どもの頃から読書が好きで、現在でも年間150冊程度は読んでいる。テレビ番組を漫然と観るなら、代わりに本を読んでいた方が良いという感じだ。 そんな読書好きの私が最近読んで引き込まれたのが、作家やイラストレーター、映画監督…

文章に行き詰まったら読み返す一冊「ホンカク読本 ライター直伝!超実践的文章講座」(森末祐二)

ブログを書いていると、伝えたい情報があるから書くこともあれば、書きたいから情報を探すこともある。文章を書く、綴るという作業はもともと好きなので、毎日ブログ記事を綴る作業は苦ではない。しかし、「毎日書く」ということにこだわりすぎると文章が雑…

身近な家電を科学する「すごい家電 いちばん身近な最先端技術(西田 宗千佳)」

「科学」という言葉を聞くと、昭和生まれ育ちの私は「鉄腕アトム」を思い浮かべる。空を飛び地を駆ける鉄腕アトムは未来を想像させる素晴らしいアニメだったが、身近な家電でその素晴らしい最先端技術を感じることのできる一冊がある。 身近な家電を真面目に…

読み終わったら文房具を買いたくなるコミック「ぶんぐりころころ」第一巻発売中

実家の文房具屋で子どもの頃から文房具に囲まれて過ごし、大人になってからも文房具店があるとフラフラと入ってしまう。文房具に対して造形が深いわけでもなくうんちくを語れるわけでもなく、単に「文房具を見ると落ち着く」という感じだ。そんな文房具好き…