根が食いしん坊なので、出勤時にすでに「今日のランチは何にしよう」と考えることが多い。通勤時なら仕事の段取りを考えろって話なのだが、根が食いしん坊なので仕方がない。
昨日も年度始まりで何かと忙しく、会社のなかをバタバタと走り回ったり電車であちこち回ったりとせわしなかった。年度始まりと師走は何かと忙しい。そんな慌ただしい日の元気ランチは、「三代目たいめいけん」のランチ。オムライスとスープがセットになったランチメニューだ。
オムライスは子どもの頃は憧れの食べ物で、九州の片田舎で育った私には、デパートの食堂で銀皿に乗ったオムライスは輝いて見えた。チキンライスだけでもごちそうなのに、玉子焼きでくるんであるとはなんと贅沢なことだろうと思ったものだ。
しょっちゅう外食をするほど裕福な家庭ではなかったが、ある日、母と二人でデパートの食堂でお昼ご飯を食べたことがあった。どうしてそのようなシチュエーションになったのかは記憶にないが、思いがけずオムライスを食べられて大喜びした。その時、いつもは厳しい母が私が喜んで食べている様子をニコニコしながら、じっと見ていたことを思い出す。なんだか照れくさくて、それでも美味しくて嬉しくて、微妙な表情でオムライスを食べたことが懐かしい。
今でもオムライスを食べると亡き母の笑顔を思い出すが、それも含めて私にはオムライスが元気をもらえる元気ランチのひとつだ。