先日ご紹介した、手話とオンラインとイマーシブシアターを組み合わせた新感覚のイベント「仮面の真実」。5月28日(土)18:00の回に「覗き見チケット」で参加した。手話は勉強しているものの、読取技術もまだまだなので今回は「探偵」としての参加は断念したが、結果的にはそのことでじっくりと謎解きに集中できて大正解だった。
イマーシブシアターとは、観客自らが物語に参加し質問したりすることで物語が進行する体験型の演劇で、今回開催されている「仮面の真実」はオンラインの中で進行し、物語はすべて手話で進行するという形式だ。ストーリーはここには書けないが、登場人物達に探偵役の参加者がリアルタイムで質問をしたり、覗き見参加者がチャットでリアルタイムに質問をしたり、途中でヒントとして動画が流れたりと素晴らしい内容だった。
出演者や探偵役の皆様の手話はさすがにとても早くて、私にはすべての内容を読み取ることができなかったがおおよその概要は掴むことができた。以前、ろう者の知人達と飲み会を開催したことがあるが、聴者が私一人だったので周囲の手話になかなかついていけなかったことがあり、今回はその時のことをふと思い出すようなシチュエーションだった。
それでも、全体の進行や解説など運営の手際がとても良いので、あっという間に時間が過ぎてしまい、ググッと物語の中に入っていくことができた。また、登場人物の皆さんの役作りがとても素晴らしかったことも、物語に没入できた要因の一つだろう。
今回参加させていただいたことで、イマーシブシアターの面白さを知った。また、複数人で手話による会話をする時の留意点（視野を広く取る必要があったりメモを取るタイミングを図る必要があることなど）を再認識できて、個人的には手話学習の場としてもとても有意義なひと時だった。なによりも、手話の動きの優雅さに惹かれて手話学習を始めた私にとっては、手話にたっぷりとひたれたことが何よりの楽しいひと時だった。
次回作があればぜひ参加させてもらいたいし、次回作があることを心から願っている。
