「ビストロ」という名前には、美味しいフレンチを手軽に食べられるというイメージがある。ビストロとは日本語で「気軽に利用できる小レストラン。居酒屋」という意味なので、街の商店街にあるこじんまりとしていて落ち着いたお店という感じだ。ドレスコードもなく気軽にふらりと立ち寄れるというイメージもある。
近藤史恵さんの書かれた『ビストロ・パ・マル』シリーズは街の小さなビストロが舞台だが、気取らない小さなお店で美味しい料理を楽しむという内容ながら、素晴らしいミステリー仕立ての物語だ。ビストロという言葉を聞くと、そんな素敵な物語も思い浮かべてしまう。
この日もそんな素敵な店名に誘われて初めて入ったお店だったが、予想に違わずとても美味しい料理を食べさせてくれるお店だった。チキンのポテト焼きを食べたのだが、鶏肉は柔らかくて肉厚で、皮の部分はパリッとしながら中はジューシー。思わず頭の中で“これは美味しい!”とつぶやいてしまったぐらいだ。
またひとつ美味しいお店を見つけて、食いしん坊の私は週はじめからちょっとした幸せ気分を味わった。