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「ぶたぶたのシェアハウス(矢崎存美)」読んでホッとするシリーズの最新作

#おうち時間

「趣味は何?」と聞かれれば「読書とボウリング」と答えるのだが、緊急事態宣言を受けて週末の外出を控えているためボウリングの時間は減り、読書の時間は確実に増えている。テレビを見ての新型コロナの報道か旅番組、以前放映した番組の再放送などが多いので、自然と本を手に取ることが多くなったのも事実だ。

本を読むのは子どもの頃から大好きで、学校の図書館には昼休みの度に入り浸っていた。子どもというのは大概そうなのだろうと思うが、本を読んでは空想の世界に浸り、ワクワクしたりドキドキしたりするのがたまらなく好きだった。嫌なことがあっても好きな本を読めば気分が切り替わるので、思春期の心がフラフラする時期も何かあれば本に没入していた。

 大人になってからもその傾向は変わらず、疲れた時には好きな本を読み、一休みする時にも好きな本を読み、寝る前には数ページでも良いので好きな本を読む。ここ数ヶ月は新型コロナの影響で未曾有の事態となっているが、だからこそ読書の時間はせめて心穏やかに過ごしたい。ホッとするような本を読んで過ごした。そう思うのは私だけではないだろう。

ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)

最近読んだ「ホッとする一冊」が矢崎存美さんの「ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)」という物語。大好きな”ぶたぶたシリーズ”の最新刊だ。

物語の主人公は、ピンク色をしたぬいぐるみのぶた。しかも、話をして、歩いて、普通に生活をしている"山崎ぶたぶた"という名前のぬいぐるみだ。可愛い姿とは裏腹に、声や行動は渋い中年男性という設定だ。 

閑静な住宅街の中にある「シェアハウス&キッチンY」。全部で6部屋しかない小さなシェアハウスだが、一階にあるキッチンでは昼間はご近所の方が集まって料理教室が行われるという変わったシェアハウスだ。それぞれの部屋に住む住人はそれぞれにいろいろな事情を抱えているが、シェアキッチンのちょっと変わったオーナーとやりとりすることで霧が晴れるように気持ちが晴れやかになってくる。なぜなら、オーナーは渋い声の可愛いぬいぐるみだからだ。

ぶたぶたシリーズでは、主人公の山崎ぶたぶたさんの職業は固定されていない。主人公としてのキャラクターや家族構成などは固定しているものの、職業を含めて物語としては一冊ごとにバラバラだというのが面白い。まるでパラレルワールドの世界を見ているようだ。

毎回書き下ろしで発表されるぶたぶたシリーズの最新刊を見かけると、「おっ!」と思い手に取ってしまう。それはきっと、「読んだら気持ちがほぐれる」ということがわかっているからだろう。私にとっては心穏やかになるサプリメントのようなシリーズだ。

ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)

ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫)