文房具はアイデアの固まりだ。シャープペンシル一本取っても、数多くの細かい部品が緻密な計算で作られ組み立てられている。また、製品の使用用途をどのように訴求していくかも重要で、そういったアイデアも必要となる。なかなか奥深いのが文房具の世界だ。
サンスター文具のアイデアコンテスト
サンスター文具は、毎年文房具のアイデアを募集するコンテストを開催している。今年も「ピッタリ」をテーマに「第23回文房具アイデアコンテスト」が開催され、ジュニア部門と一般部門の双方で3,614作品という数多くの応募があった。
その中からグランプリや特別賞などが選ばれたが、どれもなるほどなと思えるようなすてきなアイデア作品ばかりだ。
グランプリは「小口ふせん」
数多くの応募作品から選ばれたグランプリは、今までにない発想で作られた「小口ふせん」というアイデアだ。
通常の付箋は本や書類からはみ出して貼るが、「小口ふせん」は断面に色を付けることで、本や書類を閉じても貼った位置が分かるというものだ。付箋が飛び出さず端にピッタリと貼ることが出来るという発想は新しい。
また、付箋が飛び出さないので折れ曲がることがなく、気持ち良く使うことができるだろう。さらに、本棚に入れても付箋が引っ掛かって邪魔になるということもない。資料に使って持ち歩いても同様だ。
本体は透明な素材で作られているので、文字の上に貼ってもストレスなく読むことが出来る。なかなか細かいところまで考えられたアイデアだ。
審査員特別賞受賞作も面白い
グランプリ作品以外も素晴らしいものばかりだが、個人的には審査員特別賞の「CheckPac」がお気に入りだ。
これは、気になる書類のページをマークするときに、付箋を貼ったり折り曲げたりするのではなく小口に色を着けてしまおうというものだ。
片手で挟んでしたに引くだけで、書類の小口に色をつけることが出来る。これなら簡単に作業が出来るし、たくさんの書類が重なっていてもパラパラとめくるだけて簡単に見つけることができるだろう。
また、例えばマニュアルの必要なページだけに色を塗って配るなど、アイデア次第で活用の幅が広がりそうだ。商品の使い道を考えるのもまた、文房具好きの楽しみのひとつなので、そういう意味でも楽しいアイデアだと思う。
今回の受賞作から商品化もされるだろうが、このアイデアもぜひ商品化したいただきたいものだ。