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ロングセラー商品の液体のりが白血病の治療に大きく貢献するかもしれない!

子どもの頃から「のり」にはお世話になってきた。食べる海苔にもお世話になってきたが、今回の話題の対象は主に紙と紙とを接着するための「糊」だ。ロングセラー商品の液体のりが、白血病の研究に大きく貢献する可能性があるということが先日報道された。

ロングセラー商品の液体のり「アラビックヤマト」

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今回話題になっているのは、文具メーカーのヤマト株式会社が発売している液体のり アラビックという商品。誰もが一度は使ったり目にしたことがあるという、ロングセラー商品の一つだ。

今回報道されたのは「液体のりの主成分を細胞の培養液として使用できる」というもの。5月30日に東京大学の山崎聡特任准教授や米スタンフォード大学などの研究チームが発表したもので、「液体のりの主成分・ポリビニルアルコール(PVA)を培養液として使うことで、マウスの造血幹細胞を増殖させることに成功した」と発表し、論文が英科学誌「ネイチャー」電子版に掲載された。

今回培養されたのは赤血級や白血級のもとになる造血幹細胞だが、通常はウシの血清成分などが培養液として使われているが非常に効果だとのこと。しかし、今回発表されたように液体のりの成分が培養液に使えるようになると、白血病をはじめとした血液疾患の治療が大幅に飛躍する可能性があるようだ。現在の報道では「可能性がある」とされているだけだが、日常生活に使われている文房具の「のり」が病気の治療に大きく役立つというニュースは、文房具好きとしてはとても嬉しいニュースだなと感じた。

ヤマト株式会社のコメントも真摯

報道を受けてヤマト株式会社は公式ホームページでコメントを発表した。

 昨日から一部報道機関において話題となっている弊社液体のり『アラビックヤマト』におきまして、東京大学を中心とした研究チームは通常の販売経路において液体のり『アラビックヤマト』を購入、研究素材として使用され、画期的な研究結果を出されました。
液体のりの使用目的と異なる使用方法ではありますが、最先端医療技術に関与して、病気に苦しんでおられる方を含め社会貢献の一助となれる事は社員一同大変喜ばしい限りであります。
1975年発売以来、代わることなく愛され続けている『アラビックヤマト』を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ヤマト株式会社
(https://www.yamato.co.jp/news/detail/239)

 とても真摯なコメントだなと感心したが、それもロングセラー商品を地道に発売し続ける会社だからこそだろう。発売以来45年近く使われ続けている液体のり。液体のりはスティックのりに取って代わられ、さらにテープのりにも押されている商品。それでも「しっかり止めるには液体のり」というイメージもあり、地道に使われ続けているのだろう。

地味で地道に役立っている商品が、実は病気の治療に大きく貢献するかもしれないというニュースは、文房具好きで中高年の私にはグッと胸に響く朗報だった。皆さんはいかがだろうか。

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