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園舎用のログハウスを移設したい/新潟県長岡市「森の幼稚園」の取り組み

 子どもの頃は常に野山を駆け回っていた。九州の地方都市で生まれ育った私にとっては、それが日常でありそれ以上もそれ以下も無かった。暑い日は木陰で涼み、寒い日は日向を見つけて動き回る。自然の変化を見ながら、無意識のうちに行動を決めていたんだなと思う。

 今では幼稚園や保育園でも冷暖房が完備されていて、寒さ暑さを上手にしのげるようになっていて安心だ。一方で、自然の中で思う存分動き回れる幼稚園もあってどちらが良いかは判断が分かれるところだと思う。

 新潟県長岡市では森の中を活動の場としている幼稚園があるが、荒天時などに使用するログハウスの移設費用を、一部クラウドファンディングで集める取り組みを行っている。

「森の幼稚園」が園舎としてのログハウス移設を計画中

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森のようちえんに新園舎を!ログハウスを移設したい!

 新潟県長岡市東山にある「森の幼稚園」は、東山山麓にある赤城コマランドの中で青空保育を行っている幼稚園だ。代表の古川さんはシュタイナー教育を実践から学んだ方で、森の幼稚園の運営にもその知識と経験を活かしている。

 午前中は雨でも雪でも合羽を着て野外で過ごす園児達は、自分でカマドに薪をくべたり、森の中で蜂の巣を見つけたり、森の中を縦横無尽に走り回ったりと、五感をフルに研ぎ澄ませた日々を過ごしている。

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https://readyfor.jp/projects/5404

 それでも真冬の猛吹雪の時などにはゆっくりと休める園舎が必要となるため、今回ログハウス3棟を新潟の方から譲り受けることになった。しかし、移設するだけではなく移設場所の土地改良なども必要となるため、500万円ほどの費用が必要となる。

 大半は幼稚園の関係者で負担することにしたが、それでも足りない部分の140万円を今回クラウドファンディングを使って支援を仰ぐことにした。

 幼稚園自体が純粋な市民力だけで成り立っている森の幼稚園で、関係者だけで360万円ほども集めるというのは並大抵のことではないと思う。さらに、全額ではなく3割弱の支援を募るというところに、森の幼稚園の謙虚さと本気さが垣間見える。

 私は以前、この幼稚園に縁のある方と知り合ってお話をお伺いし、その保育方針にとても感心した。自然の中で五感を研ぎ澄ませて毎日を送るというのは、それだけでも感性豊かで感謝の気持ちを持つ子供に育つと思う。

 今回、森の幼稚園にログハウスを移転したいというクラウドファンディングを知り、迷うことなく自分の身の丈に合った支援を申し込んだが、少しでも森の幼稚園にご興味がある方は内容をご覧になって欲しい。

 縁もゆかりもないのに支援はできないと思うが、支援することで始まるご縁もあると思うし、支援をすることで実際に足を運んでみようかなと思うこともあるかもしれない。

 現在通っている子ども達のことだけではなく、これから通うであろう未来の園児達、卒園後に遊びに来るであろう子ども達のために、何とかしたいという想いがすばらしいと思う。ぜひ実現して欲しいプロジェクトだ。

readyfor.jp

森の中で過ごすことの大切さ

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 子どもの頃は野山を走り回っていたが、虫を追いかけたり木に登ったりと楽しく遊んだことを思い出す。一方で、草にかぶれたり蜂に刺されたりと、痛い思いや恐い思いもした。そのひとつひとつが、子どもの頃の私にとっての強烈な驚きや不思議となって心に刻まれたのだと思う。

 そのせいか、大人になっても森の中を歩いたり森の中でキャンプをしたりすることで、とても落ち着いた気持ちになることができる。以前、上高地の徳沢にテントを張って数日過ごした時や、秩父の瑞垣山山麓で登山キャンプをした時にも非常に心穏やかな一日を過ごすことができた。

 自然の中では人間は無力だということが、子どもの頃の体験で身にしみているのかもしれない。ただただ森の中に身を浸すという感覚が好きだ。

クラウドファンディングのプロジェクトも様々

 今回ご紹介したプロジェクトのように、実現のための資金をクラウドファンディングで集めるという方法が広がってきている。内容も多種多様で、新商品の開発から映画の制作、困っている方々の支援から情報誌の発行などいろいろなプロジェクトが立ち上がっている。

 どのプロジェクトも「想い」が詰まったものばかりだが、どのプロジェクトを支援するかも個々人の考え方にゆだねられている部分が大きい。新商品の魅力に惹かれて世の中に登場させたいと思う方もいるだろうし、個人的につながりがあって支援することを考える方もいるだろう。

 私も今まで何件かのプロジェクトに支援を行ったが、そのいずれも目標額を達成して実現しているのが嬉しい。支援といっても自分の身の丈にあった額なのでたいしたことはないのだが、逆に「身の丈支援」だからこそ継続して行えるのだと思っている。

 支援を行うのにあたっては自分なりに基準があって、「当該プロジェクトに何らかのリアルなご縁がある」、「当該プロジェクトに「想い」を感じることができる」、「プロジェクト立案者が利己的ではなく献身的である」という3点が基準になっている。

 それ以外にも「感覚的な勢い」というものもあるが、要は自分自身の心を揺さぶるような内容かどうかということであり、自分自身も含めて「見返りを求めない想い」というものを大切にしたいと考えている。