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「うなぎコーラ」に見る商品開発に必要な感性とヒラメキ

 先日職場の仲間が旅行に行って、とても珍しいお土産を買ってきてくれた。静岡に行った彼は売れしそうな顔しながらゴソゴソっと品物を出して渡してくれたが、一瞬「醤油?だし汁?」と思ってしまったその商品は、夏頃から話題となった一品だった。

うなぎエキス入りコーラ

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 静岡旅行のお土産でいただいたのが「うなぎコーラ」という飲み物。静岡県島田市の木村飲料株式会社が製造・販売を行っている飲料物だ。

 「うなぎ」と「コーラ」・・・・ありでしょ! まさかの「うなぎ」と「コーラ」がコラボした新ジャンルの炭酸飲料。 食べるのではなく飲む!そんなうなぎもありでしょ。 土用の丑の日に、静岡のお土産に、夏バテのお父さんにも喜ばれそうですね。http://www.kimura-drink.net/products-unagi_cola.html

  ラベルも何となくうなぎのタレのようで、一目見ると飲むのに少しだけ勇気がいる。それでもグラスに注いで飲んでみると、コーラの味が強くて全くうなぎっぽくなく飲みやすい。飲んだ後にほのかにうなぎの風味というか、魚っぽい味が残るのが特徴だろう。

 この商品は静岡のローカルテレビで紹介され、ももクロが飲んで「おいしい!」と言ったことから評判になったらしい。今年7月に発売されたが一時は売り切れになるほどの人気で、現在でも高速道路のサービスエリアなどでお土産品として販売されているようだ。

 旅行のお土産というとお饅頭などのお菓子を連想するが、こういった珍しいその土地ならではのヒット品をお土産としてもらうと、記憶にはかなり残るなと思った。 

木村飲料 うなぎコーラ 240ml×20本

木村飲料 うなぎコーラ 240ml×20本

 

3%の人に受ける商品を作る

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 うなぎコーラの製造・販売元である木村飲料では、うなぎエキスを混ぜ合わせるのに魚臭さが出ないよう苦労したようだ。風味を研究するのはともかくとして、そもそもコーラにうなぎエキスを混ぜようという発想自体が奇抜で面白い。

 開発を当初は営業担当者から「会社が潰れる!」猛反対が起きたようだが、社長の「100人のうち3人に受けるなら作る」という想いで製品化を行ったようだ。結果的には珍しさも手伝ってヒット商品になったのだが、確かに営業担当者からすれば3%の人に受ける商品というのは受け入れられなかっただろう。

 しかし、3%という部分にどのような数値的根拠があるのかは別にして、中小企業の戦略としてはニッチな部分に手を出すというのは間違いではないような気がする。大手の飲料メーカーにはできない(やらない)ことを行い、話題を盛り上げて注目を浴びるというのは広告効果も高いだろう。

 同社では他にも富士山の水を使った「富士山ラムネ」や、神社で原材料を祈祷した「合格祈願ソーダ」など面白い商品をたくさん作っている。そういった商品にも消費者の目が向くのであれば、たとえ「うなぎコーラ」の販売が延びなくても成功だと言えるのではないだろうか。

 大手事務機器メーカーのキングジムでは、10人の役員のうち一人でも賛成すれば商品化を行うという。大手が10%の要望に応える商品を出すのなら、地域を限定して事業運営を行っている中小企業が3%の要望に応えるというのもあながち間違いではないと思う。

商品開発にはヒラメキや遊び心が必要だ

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 新たな商品を開発するというのは、飲料業界であれ文房具業界であれ、どんな業界でもなかなか大変なものだと思う。

 奇をてらって今までにない新発想のモノを世の中に出しても、消費者が気に入ってくれなければ単に珍しいものとして忘れ去られてしまう。だからといって、万人に受けるモノを考え出したとしても、特徴がなくて商品に魅力が感じられないということもあるだろう。

 人がモノやサービスにお金を払う時には、必要に迫られて買う時もあれば理由もなく「良い」と思って買ってしまうこともある。この辺は個人差があるとは思うが、今すぐ必要ではなくても単に「欲しい」と思って買ってしまうこともあるので、理屈のない購買欲というものが働くのだろう。

 買う方が理屈ではなく感性で買うことがあるのであれば、開発する側にも「ヒラメキと感性で作る」ということも必要なのかもしれない。理屈抜きで「良い」と思ったものには魅力が宿るが、理屈で考えてしまうと無難なものしかできないような気もする。

 もちろんすべてにこういうことが当てはまるわけではないだろうが、真剣に考え悩んだ末での「ヒラメキ」や「根拠のない自信」であれば、時にはそれに従うことも案外悪くないことだろうと思う。