「継続は力なり」とは昔から言われていることだが、それだけ「継続」するということは難しい。私も子どもの頃から好奇心だけは人一倍強くて、逆にいろんなことが三日坊主になることが多かった。それでも徐々に色々なことに粘り強く継続できるようになったのは、やはり歳をとったからなのだろうと思う。歳をとるのもまんざら悪くない。
40才代半ばの頃に、「何事も10年続けば一人前になる」というような意味のことを言われた。当時、小学生のむすことふたりでキャンプや遺跡巡りなどに熱中していた頃で、何気なく参加したアウトドアのワークショップで言われた言葉だ。その時は「そんなもんなのかな」と思う程度だったが、いま考えてみるとなるほどその通りで、10年続かなかったことはそれなりにしか身に付いていないように思う。スポーツで言えばサーフィンであったり登山であったりで、文化系で言えば陶芸であったりギターであったりという感じだろうか。それぞれ「それなり」にはできるが、お世辞にも「一人前」とは言いがたい。
そんな私がなんとか10年以上続いているのが、手話とブログ。もうすぐ10年なのがボウリングだ。ブログはご覧の通りまだまだポンコツだが、手話は10年目で統一試験に合格することができたので、それなりに上達したのかなと思う。また、ボウリングも初めてマイボウルを作ってから9年目だが、ようやく大会でのアベレージが200に迫ってきた。
人生100年時代と言われるなかで、還暦を過ぎて手話とブログとボウリングという楽しみがあるというのは、案外幸せなことなのかもしれない。そのうえで、例えば手話やボウリングのブログを始めると言うように、趣味の掛け算をしていけばさらに楽しくなるかもしれないなとも思う。石の上にも三年ならぬ、趣味を続けるにも10年。凡人がそれなりに何か一流になれる方法なのかもしれない。
