手話を初めて学んだのが、今からちょうど10年前。当時勤務していた職場にろうの方が数名いて、そのメンバーとのコミュニケーションを図りたくて自治体で開催している手話講習会に通い始めた。最初は単に勉強のために通っていたのだが、勉強をしていくうちに手話独特の動きや表情などが「綺麗だな」と思うようになり、かれこれ4年ほど講習会に通うことになった。
その後、転勤で職場を異動したことでろうのメンバーから離れてしまい、日常的に手話を使うことがなくなった。そうなると、英語と同じで徐々に忘れてしまう単語が多くなり、初級から中級クラスのレベルのまま何年も時が過ぎてしまった。
手話学習を久しぶりに再開
ところが、昨年新たに異動した職場に数名のろうの方がいたことから、再び手話を使う機会が増えてきたのだが、以前に比べて格段に腕前が下がったことに愕然とした。これはいかんと思い直し、今年度から再び地域の手話講習会に通い始めて学び直すことにした。以前の状態まで戻すのにはまだまだ時間がかかりそうだが、つい先日還暦を迎えたこともあり、これを機会に地域の手話通訳を目指して少しでも社会に恩返しをしたいなと思っている。
おすすめのYouTubeチャンネル
以前と比べてYouTubeでの手話動画が増えたので、自学自習をする環境が整ってきたように思う。その中でも私がお世話になっているのが、「こだYouTube手話サークル 」というYouTubeチャンネルだ。動画に登場している“こだ”さんは健聴者だが、とても流暢に手話を使われるので驚きだ。
動画を拝見すると、中等度難聴のお子さんを育てられているお母さんで、お子さんとのコミュニケーションのために手話を覚えられたようだ。それだけに、手話の効果的な学習方法などが分かりやすく紹介されていたり、手話関連書籍の紹介などがあってとても参考になる。また、手話学習者が陥りがちな「読み取りが難しい」ということなどにも触れられており、なるほどなと思う部分が多くてストンと胸の中に落ちる内容が多い。これから手話を学びたいと思っている方や学び始めたばかりの人も当然のことながら、ある程度手話学習が進んで来た方にもオススメのYouTubeチャンネルだ。
もちろん、手話学習は日本手話を母語とするろう者とのやり取りの中で覚えるのが基本なので、こういったYouTubeを見ながらもろう者との交流ややりとりを中心にするということが基本。そのうえで、いろいろな動画を参考にするのが良いのではないかと思う。
