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「なぜ世界を知るべきなのか (小学館Youth Books)」(池上 彰)

年齢を重ねることによって自然と身に付く知識や経験がいくつかあって、それを自分の子どもや周囲の若い人に教えてあげることで感謝されることもある。また、これまで携わってきた仕事や役割によって得ることのできた経験則によるカンのようなものもあって、若者のように闇雲に突き進むことができなくなった分だけ危険を察知し避けられることもある。

人はこれを年の功と言ってくれることがあるが、だからといって良い気になっていてはいけない。今までの知識や経験だけに固執して対処していると、世の中の動きに疎くなり結果的に時代遅れの旧い考えに終始してしまうからだ。昔から物知りだと敬われる年長者は相手の話を良く聴く人が多く、十聴いて三返すぐらいがちょうど良いのだろう。そうすることで、自分にも新たな知識が入ってくるからだ。

なぜ世界を知るべきなのか (小学館Youth Books)

池上彰さんが書かれた「なぜ世界を知るべきなのか (小学館Youth Books)」という新書は、東京都立両国高校附属中学校での池上さんの講演に大幅な加筆をして作られた一冊だ。中学生に対する講演なので実に分かりやすく平坦な言葉で書かれており、固くなった還暦前の私の頭にもすーっと染み込むように入ってきた。

内容はコロナ禍における各国の対応や冷戦時代の米中ロの駆け引き、世界を変えた若者のことなど、ニュースなどでお馴染みの内容がわかりやすく丁寧に書かれている。お馴染みの内容といっても私が知っていたことの何倍も詳しいことが書かれていて、なるほど実はそういうことだったのだなということが多かった。いかに「知っていたつもり」だったかも思い知らされるような内容ばかりだった。

また、実際に起きたことに関する情報だけではなく、性格な情報を取るためにはどうすれば良いのか、どのような心がけでいれば良いかなども書かれていて、若者だけではなくある程度年齢を重ねた私のようなものでも得るものが多い一冊だった。

若者は10を知って10を覚え、私のような中高年は10を知って3か4を得るというぐらいなのだと思うが、それでも知ると知らないとでは大違い。いくつになっても「知る」ということを忘れずにいたいものだと思う。 

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