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「コンビニたそがれ堂」(村山早紀)

若い頃はまだ住まいの近くにコンビニがなくて、独身寮に住んでいた私は夜お腹が空いても買いに行く場所がなく、年末年始やお盆の時期も事前に必要なものを買いだめしておかないといけなかった。年末年始に開いていたのはお寿司屋さんぐらいだっただろうか。幕張がまだ単なる埋立地だった昭和50年代後半の首都圏は、どこもそんな感じだった。

実家のある九州の片田舎になるとなるとさらに夜間空いているお店などなくて、午後7時を過ぎると飲み屋以外は空いていないというのが当たり前の風景だった。24時間営業のコンビニがあれよあれよという間にあちこちに出来て、日常生活がぐっと便利になった。ここ2年ほどはジョギングを趣味にしているが、場所によっては1キロの間に数店のコンビニが営業しているところもあって、夏場のジョギングでは給水所代わりに立ち寄って飲料水を買うなど便利に利用している。

コンビニは24時間空いている便利なお店だが、用事がなくてもちょっと立ち寄ってみたくなる場所でもある。何か面白い雑誌はないだろうかとか、スイーツの新商品は出ていないかななどとふらっと立ち寄る人も少なくないのではないだろうか。考えてみれば独特の雰囲気を持ったお店なんだなと思う。 

コンビニたそがれ堂 (ポプラ文庫ピュアフル)

村山早紀さんが書かれた「コンビニたそがれ堂」は、駅前商店街のはずれにある不思議なコンビニが舞台となった短編集だ。コンビニというどこの街にもある場所ながら、そこが不思議な空間となって不思議な話が展開する。

早風という街の駅前商店街のはずれに赤い鳥居が並んでいる場所があり、夕暮れ時に行くと不思議なコンビニ「たそがれ堂」を見つけることがあるという。お店に入るとレジの中に店員さんがいるが、長い銀色の髪に金の瞳という不思議な雰囲気のお兄さんだ。たそがれ堂に行くと探しているものが必ず見つかると言われているが、いつでも行けるという場所でもない。そんな不思議なコンビニに出会った人や人ではないものが、自分が探していた大切なものに出会い心温まる物語が育まれていく。

この物語の舞台となっている風早の街は、以前ご紹介した「百貨の魔法」の星野百貨店がある街だ。「百貨の魔法」は魔法と奇跡を感じられる素敵な物語で、心温まる素敵な物語だった。村山早紀さんの他の物語にはどんなものがあるのかなと思い探していたら、「コンビニたそがれ堂」の舞台も風早だと知り迷わず購入して読んだ。

ワクワクしながら読み進めたが、予想に違わずどの短編も心温まる素敵な内容だった。いろいろと落ち着かない世の中だが、だからこそこういった心休まる物語をゆっくりと読む時間を作るのは大切なことだろうと思う。

コンビニたそがれ堂 (ポプラ文庫ピュアフル)

コンビニたそがれ堂 (ポプラ文庫ピュアフル)

  • 作者:村山 早紀
  • 発売日: 2010/01/18
  • メディア: 文庫
 

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