今週のお題「遠くへ行きたい」
緊急事態宣言が解除となり、店舗の営業再開やプロ野球の開幕決定など少しずつ世の中が動き出してきた。個人的にはまだまだ気を緩めることなくコロナ対策をしっかり行っていくつもりだが、それでも街に活気が出てくるというのは嬉しいことだなと思う。
ゴールデンウィークも外出を自粛していたが、これから夏休み時期になったとしてもまだまだ気を緩めて出歩くのは危険だ。それでも、「ここには行ってみたいな」という場所はいくつもあって、のんびりと観光することを今から夢見るというのは悪くないだろうと思う。
長野電鉄が100周年
長野県北部に線路を伸ばす長野鉄道は1920年に開業し、今年で100周年を迎えている。1920年(大正9年)に河東鉄道株式会社として発足した同社は、現在長野駅から湯田中駅までの24駅をつないでおり、途中には観光名所として知られる小布施も含まれている。
以前、スケッチブックメーカー「マルマン」をご紹介する中で「100年を超える会社を『老舗』と呼ぶ」と書かせていただいたが、長野電鉄もそういう意味では老舗の鉄道事業者ということになるのだろう。
長野電鉄では100周年を記念して様々なイベントを企画しているが、そのひとつとして記念グッズの販売を行っている。
発売されているのは「100周年クリアファイル」「八幡屋礒五郎 オリジナル七味缶『100周年缶』」「長野電鉄3000系クリアファイル(2種類)」「長野電鉄100周年メモクリップ」だ。どれも鉄道ファン、長野電鉄ファンにとっては記念となる商品であり、旅行のお土産としても良いだろう。
湯田中、渋温泉、志賀高原という有名なスキー場を沿線に有する長野電鉄は、スキーブームの先駆けとして賑わった路線でもある。一時スキーブームも去っていたが、最近では復活の兆しもみられるのだとか。新型コロナ対策で観光の足が止まってしまった感があるが、これから気候も良くなってくる時期なので観光で訪れる人も徐々に増えてくるのではないだろうか。
のんびり旅するなら鉄道が良い
子どもの頃は九州の片田舎で育ったが、まだ小学校低学年の頃に広島の親戚宅まで寝台列車に乗って連れて行ってもらったことがあった。その時に、電車の中で寝るという非日常的な体験をしてから寝台列車が大好きになった。
社会人になって上京してからも時々夜行列車に乗っていたが、結婚して子どもが生まれてからは幼い息子と二人で北斗星に乗って北海道に行ったり、サンライズに乗って四国に行ったりもした。
遠くに行くなら時間的には飛行機の方が便利だし、ある程度の遠出なら荷物を運べる車の方が楽だ。それでも、重い荷物を持って電車に乗って、時間をかけて目的地に行くというのは理屈抜きで楽しい。きっと移動すること自体が楽しみの一つになるからだろうし、電車の中で方言を聞いたり外の景色に旅先を感じたりできるからだろう。
新型コロナで出かけられない日々が続いていて、これからもまだしばらくは気軽に旅をすることも難しいだろうと思う。だからこそ、ゆっくり旅ができるようになったら電車に乗って出かけてみたい。以前、電車とバスを乗り継いで行った上高地の景色に感動したように、時間をかけて移動することによって得られる感動をもう一度体験するのが、今は一番の贅沢だなと思う。