脱出ゲームが人気になって久しいが、手話を「異言語」と捉えて謎解きをする「異言語脱出ゲーム」というイベントがある。手話を日常的に使っている人も、手話が全くわからない人も、同じフィールドで謎解きにチャレンジするというイベントだ。
手話を異言語と捉えて謎を設定するというのは、他にはない斬新なアイデアだし多様性を尊重する意味でも非常に有意義なイベントだ。また、謎解きの楽しさだけではなくストーリーも素晴らしく、謎解きチャレンジ後に繰り広げられる後日談は見ていて目頭が熱くなるほど感動的だった。
そして何よりも素晴らしかったのは、スタッフの皆さんのホスピタリティーがとても高かったことだろう。入場する時から満面の笑顔で迎え入れられ、ゲームの進行中にはさりげなくフォローが入り、ゲーム終了後は記念撮影や見送りで丁寧に対応していただいた。今回は、知人とその小学低学年のお子さんなどと一緒に参加させてもらったが、お子さんや若い方にこそ体験してもらいたい素敵なイベントだと思う。
現在、札幌芸術の森で「月夜の空想ミュージアム 」が開催されており、
9月からは大阪国立民俗学博物館で「紡がれるもの 」が、
さらに10月には同じく大阪国立民俗学博物館で聴者向けに「うしなわれたこころさがし」が開催される。徐々に広がりを見せてファンも増えてきた異言語脱出ゲーム。これからの展開が楽しみだ。