以前は全く使うことのなかった万年筆だが、最近になってお手軽価格の万年筆を何本か使うようになった。きっかけはLAMYのボールペンを買い、書き心地の良さもあって万年筆も試してみたのが始まりだった。
まだまだ高額な万年筆を使うほどではないものの、普段のメモやちょっとした書物の時にはサラサラと書ける万年筆の書き心地がお気に入りになってきたが、プラチナが発売している超低価格の万年筆もまずまずの書き心地だった。
低価格ながらまずまずの書き味「Preppy」
プラチナから発売されている低価格万年筆が「 Preppy(プレピー)」という商品。低価格も低価格で、一本200円(税抜)という驚くような価格となっている。2007年の発売以来、世界での累計出荷本数が昨年8月時点で約530万本というのもうなづける。
2007年の発売以来、低価格ながらも本格的な書き味の万年筆として好評を戴いております「preppy(プレピー)」が装いを新たにしました。 ペン先をピカピカに磨くことでステンレス材の本来の美しさを前面に出し、性能と品質の高さ追求しました。さらにインク色の識別をペン先色からペン芯色へと変更することで、多色使いでのインク色間違いを防止し、従来からの利便性も確保しました。またボディーのグラフィックデザインも一新し、<細字>は「03 F」、<中字>は「05 M」と大きく表記することで、線幅の判別も容易になりました。 これまで同様に、摩耗に強い特殊合金ポイント付ペン先と、カートリッジインクを差し込んだまま1 年経ってもインクが乾かない” スリップシール機構” を搭載。いつでもさらっと書き出すことができるのでストレスを感じさせません。耐久性の高いペン先と、カートリッジインク交換式により、愛着をもって永くご使用いただけます。 (http://www.platinum-pen.co.jp/fountain_preppy.html)
価格が超安価だとはいってもしっかりとした作りで、インクが漏れることもなくきちっとした書き心地だ。万年筆の書き心地にはいわゆるヌルヌル系とカリカリ系とがあるが、この万年筆は小気味良いほどのカリカリ系だった。
私が購入したのはペン先が0.5のものだが、もう少し細字がお好みなら0.3というタイプもあるのでお試しいただきたい。
インクカートリッジを取り付けてすぐに書き始めることができるが、使い始めはキャップを閉めて放置しておくとインクの出が悪くなる。しかし、しばらく使っているうちの本来の機能が発揮されてきて、しばらく使わないでいてもインクの出に変わりがないようになってくる。
価格を考えると普段使いとしては最適で、職場の机の上にあるペン立てや引き出しの中のペン皿にポンと置いておき、気軽にパパッと使うのに向いている。安価だから雑に扱うということではなく、構えず気軽につかえるというところが利点だと思う。
万年筆の書き心地が気持ち良い
私が本格的に万年筆を使い始めてまだ間もないが、それでも力を入れなくてもスーッとインクが出てきてスラスラとした書き心地が心地よい。ペン先を少し斜めにして力を入れずに書くという独特の書き方を覚えられれば、万年筆は肩が凝らずに気楽に文字が書けるすばらしい筆記具だと思う。
また、文字だけではなく絵文字やイラストを描くのにも向いている。下手の横好きで絵文字やイラストをメモと一緒に書くのが好きだが、万年筆で描くと気負わずすらっと描けるような気がする。
もちろん、本格的にイラストを描かれる方はかなりペン先の堅さや太さにこだわるという話を聞いたことがあるが、私のように下手の横好きであれば気分良く描けるというのが一番だ。
そういう意味でも私にとっての万年筆は、「文字」も「イラスト」も気軽に描ける楽しい道具だといえる。
5000円以下の万年筆も十分使い心地が良い
私が現在所有している万年筆は、LAMY サファリとPARKER アーバン ファーストトラックとペリカーノJrの3本。そのほかに以前から使っていたクロスの万年筆もあったが、扱いが悪かったからなのかインク漏れがしてしまい使えなくなってしまった。
現在持っている万年筆はどれも5,000円以下というお手頃価格の万年筆だが、それぞれに書き心地が異なっていて楽しい。LAMYはカリカリ系で軽いのでメモに向いているし、パーカーは少しだけヌルヌル系で絵文字や図形などをパラパラッと描くのに向いている。その中でもペリカーノジュニアは現在一番のお気に入りで、小学生などの子供向けとは思えないぐらい使い心地が良い。
きっと私自身が万年筆初心者なので、長さといいグリップの形状といいぴったりなんだと思う。万年筆を使ってみようかなと思っている方がいらっしゃれば、まずはペリカーノジュニアを試してみるのも良いかもしれない。