手話通訳技術には、日本語を聞いて手話にする「聞き取り通訳」と、手話を見て日本語に通訳する「読取り通訳」とがある。それぞれに学習方法があるのだが、「読取り通訳」に関しては動画を見て慣れることも大切だ。
練習用や試験対策用のDVDが発売されているほか、最近ではYouTubeでも様々な手話動画がアップされているので活用している方も多いのではないだろうか。私も「NPO法人しゅわえもん」のチャンネルなどを利用させていただいているが、それ以外にも「NHKブラス」を利用して「手話ニュース」などを通勤時に見るようにしている。
「NHKブラス」では番組を検索できるので、検索ボックスに「手話」と入力すると手話ニュースなどが表示される。個人的におすすめなのは、「手話で楽しむみんなのテレビ」とのコラボ番組だ。「サラめし」や「72時間」とのコラボ番組は、全編手話が入っているので内容を楽しみながら手話の読取りを行うことができる。また、音声が入っているので、日本語をどのような手話にするのかなど聞き取り通訳の練習にもなる。音声を止めて見ることで読取り通訳の練習に、音声を聞きながら見ることで聞き取り通訳の練習になるというマルチな活用が出来るのだ。また、手話通訳として登場しているデフアクター長井恵里さんの手話が、見ていてとても分かりやすくて心地好い。
手話の練習や試験対策は、えてして「学ばなくては」という気持ちになりがちだが、学ぶのではなく「楽しむ」という方法が見つかれば習慣化出来やすいのではないかと思う。