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新潟県三条市発!見やすさ、使いやすさを追求したスケール「キャッチアップスケール」の工夫がお見事

ちょっとした長さを測るときに、手頃な長さのスケールが一本ペンケースに入っていると便利だ。また、カッターナイフで紙を切ったり資料にアンダーラインを引く時にも、短くても良いのでスケールがあると助かる。いろいろな場面で使えるスケールだが、「ちょっとした工夫」で使いやすさをアップしている商品がある。

新潟発の快段目盛り「キャッチアップスケール」

キャッチアップスケール

先日、大型文具店で見かけたこのスケール。新潟県で作られている「キャッチアップスケール(15cm)」という商品だ。一見すると普通のスチール製スケールのようだが、さりげなく見やすさや使いやすさのための工夫が盛り込まれている。

キャッチアップスケールの拡大写真

工夫の1つ目は、2mmごとに黒丸が打ってあるうえに右肩上がりに線が引いてある部分だ。これによってミリ単位の読み取りが分かりやすくなっている。

キャッチアップスケールの目盛り

工夫の2つ目は、目盛りが10を超えても1センチずつきちんと表示されている点だ。少しわかりにくいかもしれないが、普通のスケールだと「10」の次は再度「1」から表示が始まるか一切表示されていない。人目盛りずつ数字が書いてあることによって、数字を楽に読み取れる工夫がなされている。

つまみやすいキャッチアップポイント

工夫の3つ目は、つまみやすいように少しだけ曲げられたキャッチアップポイントがつけられていること。これによって、デスクなどにスケールがぴったりと張り付いて取りにくいということがなくなる。キャッチアップポイントは押しても使えるというのも便利だ。

側面の拡大図

そして最後の4つ目は、 写真では分かりにくいのだが、使い手が怪我をしないように糸面取りが施されている点だ。面取りとは角を斜めに削ることだが、糸面取りとは「糸のように細く面取りをすること」だ。それによって、使っている人が怪我をしないような配慮が施されているし、触り心地も滑らかに仕上がっている。

一つに商品にここまで工夫と手間をかけているというのが素晴らしい。さらに、ここまで見やすさや使いやすさを追求したスケールが 、数百円で買えるというのもすごいことだと思う。だから文房具は面白い。

SK キャッチアップスケール 快段目盛 15cm CU-15KD

SK キャッチアップスケール 快段目盛 15cm CU-15KD

 
SK キャッチアップスケール 快段目盛 30cm CU-30KD

SK キャッチアップスケール 快段目盛 30cm CU-30KD

 

作っているのは新潟県三条市の会社

「新潟精機株式会社」のHP

このスケールを製作・販売しているのが、新潟県三条市の新潟精機株式会社という企業だ。精密測定工具の製造・販売やDIY向け商品の製造・販売を行っている会社で、従業員160名の中小企業だ。

この会社の素晴らしいところの一つは、独自の技術と発想で商品開発にチャレンジし続けているところだろう。創造工具アイディア募集を行ったり第5回 測定工具コンテスト を行ったりと、常に商品開発に対してアグレッシブな姿勢を企業として取り続けているのがすごい。そういった消費者目線、技術者目線で作られる工具類だからこそ、”ちょっとした工夫”によって使いやすさを追求した商品になるのだなと感じた。

スケールに関しては文房具と測定具・工具のどちらにも当てはまる商品だが、使い手のことを考えて作られた商品は必ずどちらの市場にも受け入れられると思う。

「定規」と「物差し」の違い

ペンケースに刺したキャッチアップスケール

ところで、スケールという英語は「物差し」と翻訳されるが、「物差し」と「定規」の違いをご存知だろうか。私もつい最近知ったのだが、用途によって呼び名が変わるのだそうだ。

簡単に言うと、物差しは「長さを測ることが主体の道具」のことで、定規は「直線や曲線、角を描くための道具」となる。したがって、三角定規はあっても三角物差しはないのである。 また、定規は線や角を描くための道具なので、長さを測るための目盛りは必ずしも必要ではなく正確性も求められないようだ。

ちょっとしたことだが、文房具好きとしてはなるほどなと思えるトリビアだった。