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手漉き紙や和紙のことを本気で学べる「なかとみ和紙の里」(山梨県身延町)

 文房具好きの方のなかには、和紙や手漉き紙も好きだという人は多いと思う。私もその一人だ。和紙や手漉き紙は正確に言うと文房具ではないが、その昔はノートがわりに使われていたことを考えると広義の意味では文房具類に入るのではないかと思う。

 「和紙を漉く」というと職人さんの世界でなかなか足を踏み入れることができないと思いがちだが、山梨県の山間の里に本気で和紙のことを学べる施設があった。

和紙好きにはたまらない施設

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 JR甲府駅から身延線に乗り換えて、甲斐岩間駅で降りたところにあるのが「身延町なかとみ和紙の里」という施設。最寄り駅からもタクシーで5分ほどかかるので、甲府駅から車を借りて1時間ほどドライブをするのも良いかもしれない。

  身延町は千円札に描かれている本栖湖のある町で、古くから「西嶋和紙の産地」としても有名だ。特に書道用の紙の生産では有名で、現在でも町の数カ所で昔ながらの和紙づくりが行われている。

 その西嶋和紙の里に1998年に作られたこの設備は、手漉き体験を行ったり現代工芸としての和紙技術を学んだりすることのできる施設だが、観光施設というよりも本気和紙のことを学んだり紙漉きを学んだりできる場所だ。 

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http://www.minobu-washi.jp/create/index.html

 私は仕事の打ち合わせもあって平日に訪れたため、施設内の写真を撮る時間がなかったが、ホームページにも掲載されているとおり本格的な手漉き体験の設備が整っている。

 また、観光客などに紙を漉いてもらう他にも、 地元の職人さん方がやってきて漉くこともあるらしい。設備の充実ぶりはそういったことにもつながっているのかもしれない。

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http://www.minobu-washi.jp/shop/index.html

 充実しているのは手漉き体験の設備だけではない。体験施設と同じ建物にはお土産店もあるが、一般のお土産店のように地元のお菓子などが置いてあるのではなく、全国各地の和紙や手漉き紙、それらを使った工芸品などが所狭しと置いある。

 特に和紙そのものが大きな引き出しに積み重ねられて販売されている様子を見ると、この施設の和紙・手漉き紙に対する熱い想いを感じ取ることができる。私も和紙・手漉き紙は大好きなので、全国各地の和紙を一同に見て買うことができることに大いに感動した。

 甲府から車で1時間弱という距離は少し遠く感じるが、紙好き・文房具好きなら朝から居ても飽きないだろうと思う。午前中に紙漉き体験をして昼食を済ませ、 午後はゆっくりと全国の和紙を見て楽しむというのはどうだろうか。

 和紙で作られた工芸品はランプやうちわなど見慣れたものばかりではなく、時計やピアスなど思いがけない商品がたくさん見つかるので、紙好き、文房具好きにはぜひ一度訪れていただきたい施設だ。

■なかとみ和紙の里

住所:山梨県南巨摩郡身延町西嶋345
電話:0556-20-4556
営業時間:9:00-1700(紙漉き体験の受付は16:00まで)
     ※食事処は3月〜11月が10:30-16:30、12月〜2月が11:00-15:30
休館日:毎週火曜日及び12月28日〜1月1日

www.minobu-washi.jp

手漉き工場の見学もできる

 なかとみ和紙の里が他の観光設備と違う点は、町の手漉き工場見学ツアーを開催しているところだ。観光客収入を得るということだけではなく、地域の活性化や名産品に対する理解促進という側面も担っているのだろう。

 旅行会社や学校向けの情報として工場見学ツアーを用意しているようだが、事前に和紙の里に連絡・相談を行うことで工場見学ツアーに参加できるかもしれない。少人数ではなかなか難しいだろうが、会社の旅行やサークルなどでの訪問には対応してくれるかもしれないので相談する価値はあると思う。

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 私は地元の方にご縁があって、原料の作成から手漉きの現場、乾燥させるための現場などを見学させていただいた。どの現場もモノづくりの真剣さが伝わって来る設備と雰囲気で、とても良い経験をさせていただいた。

 文房具好き・紙好きとしては、製造現場を見学できるというのはワクワクすることを通り越して厳粛な気持ちになり、より一層紙製品への愛着を感じることができる貴重な体験だった。