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「新!店長がバカすぎて」(早見和真)

子供のころから本が好きで、いまでも大きな書店に行くと思わず店内を見渡してついついニンマリとしてしまう。大げさな言い方かもしれないが、書店には「書籍」という人類にとって無くてはならないものが詰め込まれていて、さらに人を非現実的な空想の世界に連れていってくれて、想像力を豊かにしてくれる「小説」が揃っている。

そんな素敵な場所ながら、書店員さんの重労働ぶりは有名で、本好きだというだけでは務まらない仕事だなと思う。だからこそ書店員さんに対しては素晴らしい仕事をされているなと思うし、書店ならではの苦労や楽しさがあるのだろうなと思ってしまう。

新! 店長がバカすぎて (ハルキ文庫 は 15-2)

そんな書店員を主人公とした物語が「新! 店長がバカすぎて」という一冊だ。前作は一気読みしてしまうぐらい素晴らしい内容だったが、今回の続編も前作を越える素晴らしい作品となっている。

三年ぶりに吉祥寺本店に店長として復帰した山本猛は張り切るが、相変わらず人を苛立たせる天才だ。
それでも部下の京子は新人作家の才能に打ちのめされ、好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っている。
スタッフや作家の大西先生や小料理屋を営む父親などの応援を受けながら──。
思いっきり楽しんだあとに小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く考えさせられる、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作品の第二弾。

(Amazonの書評から引用)

主人公の京子を中心として武蔵野書店で起こる様々な出来事を綴った物語で、前作では「作家の大西先生が武蔵野書店のことを本にした」という設定だった。前作から3年経った設定の本作でも、大西先生が書いた「店長がバカすぎて」が実在の小説として登場する。

この物語のすごいところは、物語自体の書き手が誰だか分からなくなくなると言う点だ。詳しくは本書を読んでその感覚を味わって欲しいのだが、どこまでが物語のメインストーリーで、どこからが物語の中の物語として切り替わったのかが分からず、読んでいて「あれっ?そうなんだ」と驚かされるポイントが何回も出てくる。私の拙い説明では全く伝わらなくてもどかしいのだが、とにかく内容でも展開でも物語の構成でも驚かされる物語だ。

思わず前のページに戻って内容を確認したくなるこの一冊は、間違いなく今年評判の一冊になること間違いなし。そんなオススメの一冊だ。

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