寒くなってきたなと思っているうちに、何だかんだで今週末には12月に入る。今年もまた長かったような短かったような一年だったが、この時期になると街が徐々にクリスマスモードになっていくのが好きだ。
フィンランド発「サンタさんからの手紙」
毎年この時期にご紹介している「サンタさんからの手紙」。申込締切が今週末の12月1日(金)になっている。うっかり忘れていたという方は、忘れないうちに急いで申し込もう。初耳だという方は、少し先まで読んでいただいてからご判断願いたい。
このサービスは、サンタさんからの手紙がフィンランドから国際郵便で届くというもの。WEBか最寄りの郵便局に置いてある申込書で申し込もう。
「北極圏のサンタさんへ…」と、世界中の子どもたちからフィンランドのサンタクロース宛に、毎年数十万通もの手紙が寄せられます。
フィンランドのロバニエミの人々が「子どもたちの夢を壊すわけにはいかない」と返事を書いていたのがきっかけとなって、サンタクロース中央郵便局が開設されました。
毎年世界約150 カ国から手紙が届きます。なかでも日本の子どもたちから届く手紙が一番多く、近年ではあまりに多くの手紙が寄せられるために、その全てにお返事が出せなくなってしまいました。
そこで日本・フィンランドサンタクロース協会が設立され、日本中どこからでもフィンランドに住むサンタクロースと手紙のやり取りができる「サンタさんからの手紙」が誕生したのです。
サービス開始のきっかけとなったのは、1920年代フィンランドのラジオ局が流した「サンタクロースは、耳の形をしたコンバトントリという山に住んでいる」という放送。その放送を聞いた人々の話が徐々に広がって、「サンタクロースはフィンランドの北極圏に住んでいる」という話が世界中で語られるようになった。
世界中からサンタクロース宛てに届く手紙を見て、フィンランド政府が作ったのがサンタ郵便局。北極圏に近い町ロバニエミに作られたサンタクロース中央郵便局には、毎年世界中の子ども達からたくさんの手紙が届いている。なんとも素敵なお話だ。
ご興味のある方はぜひ。
手紙という方法に込められた想い
今回ご紹介した「サンタさんからの手紙」が人気なのは、やはり届くのが"手紙"だからだろう。しかも、国際郵便で届くというのが素晴らしくて、海外の切手とそれに押してある消印だけでも立派なプレゼントだ。
手紙と言っても手書きではなく印刷なのだが、それでも「紙」に「文字」が「インク」で刷られているというのがやはり良いのだ。
メールやSNSで画面に表示されるのも文字だが、そこには実体がなく「電子的」に「表示」されているということを感じてしまう。幼い頃からデジタル機器に馴染んで育った若い世代ならいざ知らず、手書きで書類を作り込んだ経験のあるおじさんには、やはり実体のある手紙は暖かみを感じてしまう。
最近では活版印刷が見直されてきているというが、それは日常使いではなくアートとしての印字なのだろう。そうなると、手書き文字は貴重な存在となるし、なかなかお目にかかれないものになって行くのだろう。
手書きの手紙。それが感謝の気持ちを表す、一番の方法なんだなということに改めて気付いた。