打ち合わせの際に使用する手帳やノート。メモした内容をPC上で整理することが多いと思うが、ノートならまだしも手帳だと勝手にパタンと閉じてしまうことがある。というよりも、ほとんどの場合に閉じてしまう。これが案外ストレスだし、集中力が削がれてしまうことにもつながってしまう。
以前から良い方法がないか探していたが、携帯性に優れた書見台を利用することで快適に作業を行えるようになった。
■挟むだけの小さな書見台
私が購入したのが「PaperBax(ペーパーバックス)」という商品。もともとは書見台として書籍を挟んで立てるための道具だが、手帳を抑えておくのにとても重宝している。
大きさは手のひらに収まるサイズだが、本を抑える部分が飛び出しているため極めてコンパクトというわけではない。それでも本体重量が90gと軽いので、バッグに入れておくのには邪魔にならないし扱いやすい。
羽根状のパーツを広げると安定感があり、文庫サイズの厚めの本を挟んでも倒れることはない。本来はこうやって使う道具だけに、書籍自体の重さを含めて安定するようになっているのかもしれない。
羽根の部分をたたんで使えば、手帳を広げたまま机の上に置くことができる。本や手帳を挟む部分は押すと開くようになっていて、これは本や手帳を持ちながら操作するための工夫だろう。こうすることで、手帳や本を持ちながらページめくりが簡単にできるという利点がある。
私はこの商品を持ち歩くのではなく、もっぱら会社の机の上に置きっぱなしにしていて、メモを使って資料を作る時などに重宝している。また、机の上に散乱しがちな資料を挟んで立てておくこともできるので、資料作成の際の効率化に少なからず役立っていると思う。
■iPadやスマホ置きにも使える
挟む部分は柔らかい素材でできているので、iPadを挟んでも傷になることがない。実際に挟んで使ってみたが、安定感が良くてちょっと立てておくのに良いと感じた。
また、スマホを横置きにして挟んで使っても良いだろう。スマホ置き専用の道具もいろいろと販売されているが、使い方がシンプルで他の用途にも流用できるというのが、貧乏性の私には合っている。
■道具は結局使い方ひとつ
今回ご紹介した商品のほかにも、本を立てて読むための道具やページが閉じないようにする道具はいろいろな種類が販売されている。
しかし、「手帳が開かないように押さえる」という道具はどこを探しても見つからなかった(専用のものがあればぜひ教えてください)。見つからなかったので書見台を流用したのだが、これが意外と便利で使い勝手が良いので驚いた。
そういえば、個人情報のはがきを切り刻むプライバシー保護用のはさみも、開発当初は「ざるそばの刻み海苔を作るための道具」だったようだが、「シュレッダーがわりに切り刻む」という用途を前面に押し出したとたん、売り上げが一気に何十倍にもなったという話を聞いた。
これは特殊な例かもしれないが、決められた用途以外に流用・活用するというのもまた、文房具好きにとっては楽しい作業なのではないだろうか。道具は使うものであって使われるものではないという言葉もあるとおり、道具を工夫して楽しむことで創造力もアップするような気がする。
※こちらの記事を参考にしました
文房具のことを中心に書いてある情報豊富なこのブログ。いつも拝見しては、衝動的な物欲を抑えるのに苦労しています。
本や文具のことが丁寧に書かれているブログ。記事の内容や文体がとても柔らかくて優しいので、読んでいる私までフワッと優しくなれるような気がします。