昔から「人の噂も七十五日」という諺があって、どんなに噂になっても２ヶ月半以上も経てばおさまるという意味だ。確かに、テレビなどの情報番組しかり、職場やご近所での噂話もしかりで、それぐらい経てば良い噂も悪い噂もほとんどは聞かれなくなることが多いだろう。しかし、ネットの世界が発達した現在では、掲載された情報がいつまでも残ってしまうという事態になっている。「デジタルタトゥー」とも呼ばれている事象だ。
この他にも事実無根の内容を掲載されるフェイクニュースや、SNSで行われる匿名での誹謗中傷など、デジタル社会ならではのトラブルが頻発している。これからは、こういったことから身を守る方法を学んでいく必要がありそうだ。
そんなネットでのトラブルを題材としているのが、「しょせん他人事ですから ～とある弁護士の本音の仕事～ 」というコミックで、なかなか勉強になる。
主人公は型破りの弁護士である安田。相談案件に関して「しょせん他人事」という姿勢で飄々と対応するが、ネット関連の訴訟には知見も経験も非常に高い弁護士だ。相談に来るのは、ネットで誹謗中傷にあった主婦、誹謗中傷を行って訴えられた中学生とその両親、数えきれないぐらいの誹謗中傷を受けているアイドルユニットなど多種多様。そういった様々な相談事に対して、安田弁護士は気負うことなく適切な助言と対応を行っていく。
自分の身にもいつ降りかかるか分からないネットでのトラブル。その対策に役立つ内容が描かれているとともに、そういったことに巻き込まれないための情報も載っていて興味深い。私のように、下手の横好きでブログを書いている者でもかなり参考になるなと思うシリーズだ。
