日本人の米離れやフードロスが問題になっており、農業の後継者不足なども問題となっている。そういった問題を解決するためにさまざまな取り組みが行われているが、「廃棄されるお米を活用して紙にする」という取り組みがクラウドファンディングで出されている。
お米で作る紙素材
奈良市に本社のある株式会社ペーパルは、廃棄されたお米を活用して紙素材「kome-kami」(コメカミ)を2021年2月に開発した。ペーパルは明治創業の神の卸問屋だが、kome-kamiを使ったノートや名刺をクラウドファンディングサイトのMakuakeで発表している。災害用備蓄食品のお米や食べられないお米をパルプに配合した神素材は、素材の売上の1%をフードバンクに寄付するようだ。
紙質はラフでありつつもしっとりとしているようで、「ずっと表面を触っていたい」と思わせられるような独特の質感のようだ。文房具類の中でも紙製品が大好きなので、どのような質感なのか触ってみたくなる。また、万年筆で書いてもにじみにくく裏写りがせず、発色が良い書き心地のようなので、万年筆付きの方にもぴったりな紙なのだろうと思う。
価格はA6ノート4冊で3,740円とかなり高めの料金設定だが、特殊な加工を行っていることやフードロスに役立つということを考えると致し方ないのかもしれない。なかなか考えさせられる取り組みだなと思う。