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〔リライト版〕夏休みの工作に自宅で作る「手すき紙ハガキ」

暦が8月になり、ようやく梅雨も開けて夏休みらしくなってきた。今年の夏は遠出をせずに近場で過ごしたり、自宅で楽しむことを考えているという方も多いのではないだろうか。夏だから旅行に行くというのも楽しみだが、ステイホームを楽しむ夏があっても良いだろうと思う。

そんな夏休みどからこそ、手づくりを楽しむというのも良いだろう。先日はリライト版で「みょうばん結晶づくり」をご紹介させていただいたが、今回はリライト版として「紙パックからハガキを作る方法」をご紹介させていただきたい。

紙の原料から作る「手すき紙ハガキ」

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以前ご紹介したのが、「お酒の紙パックや牛乳パックからハガキを作る」という手作り作業。フイルムを剥がして水に溶かし、一旦繊維にして漉き直すという本格的な紙すきだ。

この紙すきには特別な道具は不要で、100円ショップなどで購入可能なもので作ることができる。

□使用する道具・材料

〔材料〕お酒の紙パック又は牛乳パック、模様になる切り絵など

〔道具〕○材料づくり

     ガムテープ、丸棒、ミキサー

    ○紙すき

     衣装ケース、木枠×2、金属網、不識布、板

    ○水取り・圧縮

     タオル、丸棒(材料づくりから流用)

    ○乾燥

     アイロン

紙パックから原料を作る

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まずは原料づくり。お酒の紙パックや牛乳パックを切り開き、両面にあるフイルムを剥がす。写真の原料はお酒の紙パックなので内側にアルミが貼ってあり、牛乳パックよりも作業が行いやすい。

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表面のフイルムは薄いので剥がすのが大変だが、パックの端をガムテープを使って立ち上げ、それを丸い棒に巻き付けていくと割と剥がしやすい。紙パックは製造過程で繊維の流れがあるので、両端を立ち上げて手で触り、薄い方から剥がしていくと材料をたくさん取ることができる。

フイルムが残るとハガキにした時に表面にムラができるので、剥がし残しの無いように十分注意しよう。

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原料となる紙パックのパルプを取り出したら、細かくちぎってミキサーの中に入れる。細かければ細かいほどミキサーに負担がかからないので、家庭用シュレッダーがあればそれを使って細かくするのも良い。

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紙片が大きいとジューサーの安全装置が働いてストップしてしまうことがあるが、安全装置をその都度リセットして撹拌していくと徐々にどろっとした原料が出来上がる。

なお、ミキサーがなければ細かくした紙片を鍋にいれて、弱火でグツグツ煮るという方法もある。その場合には鍋にインキが付く可能性もあるので、ダメになっても良いようなそれなりの鍋で行うようにしよう。

紙をすく

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衣装ケースに原料を入れて良くかき混ぜる。今回は大量の紙をすくのに大型の衣装ケースを使ったが、家庭で行うのであれば台所用の洗い桶でも十分だ。

紙すき道具は100円ショップなどで売っている木枠(フォトフレームなど)を使い、二つの木枠の間に金属製の網を挟んで使う。木枠が見つからなければ写真立てをくりぬいても良いだろう。

木枠と網は手でしっかりと押さえて原料の中にまっすぐに入れ、そのままゆっくりと持ち上げる。持ち上げた後に素早く前後左右に細かく揺すると、ムラの無い綺麗な紙が作れる。

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漉いた枠を置いたら静かに木枠の上の部分を取り外す。その後、模様となる切り絵などを置くと楽しい。作業が終わったら漉いた紙の上に不識布を置き、紙の下にある金網ごとひっくり返してから静かに金網を外す。そのまま金網の替わりに木の板を置いてもう一度ひっくり返す。

タオルで水分を抜く

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この段階では、下から「板」「手すき紙」「不識布」の順番になっているので、吸水性の良いタオルなどを不識布の上に置いて、その上から手や丸棒を使ってギューギューと押して圧縮する。こうすることで水分が抜けるとともに、圧縮されることで繊維の目が詰まって表面が綺麗なハガキとなる。

この作業は地味な作業ながら大切なことなので、しっかりと行なおう。

乾燥させて完成

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すばやく乾燥させたいのなら、不織布の上から高温に設定したアイロンを当てる。この段階でもかなり水分を含んでいるので乾くまで少し時間がかかるが、全体的に白っぽくなってきたら板からはがれやすくなるので、その段階になるまでしっかりとアイロンを当てる。

板からはがれたら裏返してもう一度アイロンを当てて、ある程度乾いたら新聞などに包み押し花の要領で重しを置いて紙の反りを修正する。

乾燥させるのを急がない場合には風通しの良い場所や日当りの良い場所に置いても良いだろうし、窓ガラスに貼付けておいても良いかもしれない。

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しっかり乾いたら出来上がり。模様のついた固い紙を置いて圧縮・乾燥を行い、最後に固い紙を取り除くと写真のようにエンボス加工のような模様をつけることもできる。

ご家庭でも簡単に楽しめる紙すき。ご興味があればぜひお試しいただきたい。