三連休は初日の午前中こそ雨模様だったものの、午後からは雨も止んでふわっと暖かい天候となった。以前から家族で行ってみたいよねと話をしていた場所のひとつに、小江戸と呼ばれる雰囲気の良い場所があったが、実際に行ってみると想像以上に楽しくて小粋な街だった。
街並みが統一された川越蔵造り通り
東京都心から電車でも車でも一時間弱の場所にある川越市。首都圏で働く人のホームタウンとしても栄えている場所だが、蔵造りの街並みが江戸時代から明治までを彷彿とさせる商店街でも有名だ。
その中でも有名なのが「時の鐘」。小江戸川越のシンボルにもなっている鐘で、江戸初期に建てられ、その後火災で消失したものの明治26年に再建された。今でも一日4回鳴らされており、訪れる人に時を告げてくれる建造物だ。
色合いも統一された蔵造り通りにはたくさんのお店が並んでいるが、ちりめん細工や手拭いのお店など、どこか懐かしいものを並べたお店が多い。和物雑貨が好きの方であれば一軒一軒見て歩くだけでも楽しいだろう。
妻も和物雑貨が大好きなので、予想どおり一軒一軒見て歩くことになった。私も息子も雑貨類が好きなので、お店を見て歩くだけでもかなりの時間を費やしてしまった。いやいや、予想以上に楽しめる通りだ。
「蔵造り資料館」から眺めた時の鐘。小さい資料館ながら落ち着いた雰囲気なので、一息いれるのにも良いかもしれない。
童心に戻ることのできる場所「菓子屋横丁」
小江戸川越を有名にしたのが「菓子屋横丁」。明治の初めから菓子製造業者が集まっていた場所だが、街並みを統一して観光名所として人気を得てきた。蔵通りも含めて川越を有名にしたのは、この菓子屋横丁の取り組みがあったからだろう。
横丁自体はそれほど大規模ではなく、100mほどの路地に10数件のお店が並んでいる。それでも、昔懐かしい駄菓子屋さんがあったり漬物屋さんがあったりと、のんびりとした雰囲気の中で童心になることができる。
お土産を買うのも良し、気ままに散策するのも良しの菓子屋横丁は、昭和40年代に少年時代を過ごした私の年代にはどこかホッとする場所だった。
ちょっとしたところにも雰囲気の良さを感じる
菓子屋横丁や蔵造り通り以外にも、川越の駅から続く街並みは歩いていて飽きることがない。大正ロマン通りも昔懐かしい雰囲気だし、時の鐘がある通りものんびりとしていて良い。
路地をひょいと曲がって入っていくと、思いがけず静かで美味しいお店に出会ったり、お寺ののんびりとした境内で休むことができたりと楽しい。歩いているだけでワクワクする街並みだ。街の景観を統一することで成功している良い例だと思うが、季節折々に訪れてみればまた新しい発見があるかもしれない。