ちょっとカッコいいもの、ちょっと洒落ているモノを「こじゃれている」と言うらしい。「すごく良いわけではないが、ふっと何か良いものを感じる」というもの指すにはとても的確な言葉だなと思う。 私の大好きな文房具でも同じようなことがあって、思わず手にとってしまうようなこじゃれたクリップを使ってみた。
どこかほのぼのとした紙製クリップ
先日、書店と文房具店が一体化した大型複合書店に行った際に目に留まり、迷わずかったのが「クリップファミリー クリップマン」というクリップ。紙でできているものの非常に丈夫で、水に浸すと自由に形が変えられるという商品だ。
書類を留めるのであればコピー用紙20枚まで留めることが可能で、それ以外にも読書の際のしおりとしても使うことができる。書類を何枚か留めてみたが、このふわっとした雰囲気であればクリップとして使うよりも本のしおりとして使った方が良いと思う。
素材が紙だというのも良いのだろう。手触りが良くて本のしおりとしても相性が良い。試しに挟んでみたら、本のうえからひょこっと顔を出していて和む。文庫本を持ち歩いていても楽しいなと感じる。
もう一つの特徴としては、「水に5分間浸しておくと自由にポーズを作ることができる」という点。さっそく水に浸してみたら、気持ちよくグニュッと曲がってくれた。小一時間ほど乾燥させると固まるので、ポーズが固定されて楽しい。
ポーズをつけるとクリップ機能やしおり機能は全くなくなってしまうのだが、それはそれで遊び心があって楽しいなと思う。他にはキャットとガールがあるので、好みによって使い分けるのも良いだろう。
遊び心のあふれた個性豊かな商品たち
今回ご紹介した商品を販売しているのは、東京都世田谷区にある「SUGAI WORLD Inc. | 株式会社スガイワールド」という会社だ。2011年に東京で事業を開始した会社で、従業員2名ながらデザインギフトの企画・製造を行うメーカーだ。
事業を開始した時点では、ヒゲの形をした「ひげ付箋」ひとつで事業をスタートしたこの会社は、遊び心のあふれた商品を次々と企画・製造している。 オリジナル商品はすべて自社で企画開発を行い、町工場の協力を得ながら環境に配慮した素材で製造している。小さい会社だからこそできることを実践しながら、環境に配慮するという一本芯が通った事業運営はすばらしい。
「変装ペン」や「パペットペン」、「指輪ゴム」など、なくても困らないけれどもあると楽しいという商品が揃っている。まだまだこれから商品も増えていくのだと思うが、遊び心が満載の商品を作るこの会社は、これからの発展がとても楽しみだ。
遊び心があると惹かれてしまう
文房具や雑貨などは、機能を充実させるか遊び心を入れるかで方向性が大きく変わってくる。一番良いのは「機能が優れていて遊び心のあるもの」が良いのだろうが、それを常に求めるのは文房具好きのわがままだろう。
機能が優れていると目を惹かれ、遊び心が入っていると思わず手が出る。文房具好きとしては悩ましいところだ。