先日出かけた東京板橋区の手製本工房「まるみず組」。さまざまな本を自分で作ることを教えてくれる工房だが、そこで習った和綴じ本がとても素敵だった。そこで、専門の道具をいくつか購入し、自宅で再度挑戦してみた。
■専用の道具はそれほど必要ない
まるみず組のウェブショップで買い求めたのがこのセット。製本の際に使用する資材は専門のセットを購入したが、それ以外の道具としては”糸通し穴付の千枚通し”と”手製本用の針”のみ。それ以外に必要なカッターナイフや木槌、金属製の定規などは自宅にあるものを使うことにした。
特別な道具が必要ではないところも、和綴じのやりやすさであり魅力的なところだろうと思う。
100円ショップで買ってきた糸を使い、以前いただいた手漉き紙のハガキでメモ帳を挟んで作ってみた。
教えてもらった手順で一針ずつ綴じていくが、事前準備の方が時間がかかり、綴るのはほんの5分くらいで行うことができた。「仕事のできは段取り八割」というが、和綴じに関しても文字通り事前の穴あけや上下の接着のほうが手間がかかるし、丁寧に行うことで仕上がりが綺麗になるようだ。
詳しい製本方法などは別な機会にご紹介するとして、こんな感じでまずは一番簡単な四つ目綴じという和綴じにチャレンジしてみた。自分のメモとして使うには十分だと思うし、持ち歩いていても少し気分が違うかもしれない。
本来は中身も和紙を使って作るものだが、こうやって洋紙で作ってみても面白い。和綴じにはいろいろな可能性があるんだなと思う。
■本格的に学ぶなら基礎コース
しっかりと学んで技術を身につけたいという方には、まるみず組が行っているレッスンに通うのが良いだろう。4月スタートの「製本基礎コース 」はすでに満席になっている時間帯もあるが、毎週行う一年間コースのうち土曜日のコースはまだ余裕があるようだ。
和綴じだけではなくいろいろな製本方法を学ぶことで、手づくりの楽しみがさらに広がるかもしれない。職人技と言っても過言ではない手製本技術。なかなか深いなと思う。