子どもが小さい頃は、小さな笹に短冊を付けて七夕を祝っていた。最近でも商店街やショッピングモールなどでは、大きな笹に願い事を書いた短冊をつけるというイベントがあるが、色々な機会に「願いことをする」というのは日本の素敵な習慣の一つだと思う。我が家は息子も独り立ちして夫婦二人で暮らしているので、短冊に願い事を書いて祝うことはしないが、その代わり涼しげな和菓子を買ってきて星空に想いを馳せた。
おり姫星とひこ星が年に一度会うことができるのが七夕だが、毎年7月7日は日本列島のほとんどの地域が梅雨の真っ最中。東京でも星を見ること自体が難しい時期だ。これは明治の改暦にそもそもの原因がる。もともとの七夕は太陰太陽暦の7月7日に祝っていたが、 明治6年(1873年)から西洋式の太陽暦を使うようになったことで時期がずれてしまった。
現在でも「月遅れの8月7日」に七夕祭りを行う地域も多くあり、日本の暦を定める国立天文台では「伝統的七夕」という言葉を使って旧暦とは別の方法で「伝統的七夕の日」がいつなのかを求めている。それによると、今年の伝統的七夕は8月4日になるようだ。「伝統的七夕」の頃は天候も安定していると思うので、夜空を見上げながら再び美味しい和菓子でも食べてみたいと思う。