文房具の世界は「こうだと便利だな」と思うことの積み重ねで、少しずつ進化して来たように感じる。そしてそういった「ちょっとした便利さ」というのに、気づく人がいるのもまた素晴らしいと思う。
ちょっとした便利さを形にしたシリーズ
スタンプ印などで有名なシヤチハタでは、「opini(オピニ)」という文房具シリーズを展開している。スタンプ印の技術を応用したものもあればそうでないものもあるが、共通しているのは「ちょっとした便利さ」を形にしているという点だろう。
お願いごとスタンプ
http://www.shachihata.co.jp/opini/product/onegai_stamp.php
例えば写真の「お願いごとスタンプ」。ちょくちょく書く言葉をスタンプにした商品で、いちいち手書きをするのではなく付箋などにポンポンと押していけば簡単だというもの。
http://www.shachihata.co.jp/opini/product/onegai_stamp.php
用意された言葉は全部で9種類の言葉があるが、この商品の「ちょっとした工夫」は文字のフォントと色。手書きのような優しいフォントと、柔らかい印象を与える茶色のインク。ちょっとしたことだが素晴らしい工夫だと思う。
また、「おねがいします」や「おつかれさまです」のように、漢字を使わずあえてひらがなにしているのも優しい印象を与えてくれる。基本的には相手に何かをおねがいするためのスタンプなので、穏やかな印象を与えるという点は重要だろう。
使い分けボールペン
http://www.shachihata.co.jp/opini/product/ballpen.php
もう一つご紹介するなら「使い分けボールペン」も面白い商品だ。と言っても取り立てて珍しいタイプではなく、3本のボールペンリフィールが一つになったボールペンだ。しかし、そのリフィールのチョイスと本体の大きさにちょっとした工夫がある。
入っているリフィールは3本だが、それぞれに使い分けが考えられている。「油性ボールペン赤0.7mm」はToDoリストなどの重要な項目をしっかりと書くために使い、「ゲルボールペン黒0.5mm」はスケジュール帳やメモをスラスラと書くために使う。そして「油性ボールペン黒0.7mm」は、宅急便の伝票などを書くときにはっきりとしっかりと書くことができる。
さらに、少しだけ短めの本体は浅いポケットにもすっと入るので、女性の事務制服の胸ポケットにもマッチするだろう。事務仕事をすることを意識した「ちょっとした工夫」が良いなと思う。
ちょっとした工夫は男女関係なく便利
若い頃から事務仕事を務めている身としては、この他にもとても便利な「ちょっとした工夫が光る文房具」がラインナップされていて便利だなと感じた。ぜひ他の商品も見ていただきたい。
一方で、オピニのコンセプトには「働く女性の不満を解消するために開発した」という意味の内容が書かれているが、事務仕事をこなすのに男女の区別は必要ないだろう。便利なものは性別に関係なく便利に使えるし、どんどん使っていくべきだと思う。だからこそ文房具は面白いのだ。