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「3時のアッコちゃん」(柚木麻子)を読むと、とりあえず会社に行こうかという気になる

 会社勤めをしていると、何十年経っても週初めはいろいろと考えることが多い。今週はこういう仕事があるな、あの案件はどのように対応しようかな、そういえば久しぶりに気の合う人と会えるな、などと、良きにつけ悪しきにつけ考えることが多い。

 何十年も会社勤めをしていると「なんとなく気が重い月曜日」というものを数限りなく経験してきたが、そんな気分を晴らしてくれる物語に出会った。

働くすべての人に元気を与えてくれる一冊 

3時のアッコちゃん

  オススメしたいのは柚木麻子さんが書かれた「3時のアッコちゃん」という一冊。2014年本屋大賞にもノミネートされた「ランチのアッコちゃん」の続編だが、主人公がアッコさんの周辺に居る人々だという意味では、前作を読んでいなくても楽しめる一冊となっている。

 アッコちゃんとは、小学生用の教材を専門とする小さな出版社「雲と木社」の部長黒田敦子の愛称。年齢45歳、身長173センチの大柄な黒田敦子は、雰囲気も含めて某大物歌手に似ているということからアッコちゃんという愛称で周囲の人々に呼ばれていた。愛想はないものの持ち前の面倒見の良さで周囲から慕われていた敦子女史は、食を中心として元気が出る方法をさりげなく教えてくれる。

 そのアッコ女史は出版社を辞めてスープとスムージーのお店を立ち上げたが、「3時のアッコちゃん」はお店を立ち上げた後のお話。今回も連作短編という形で物語が進んで行く。

 アッコ女史と一緒に働いていた澤田美智子は、現在高潮物産の契約社員として働いている。シャンパンのキャンペーン企画チームに入っている彼女は企画会議を担当しているが、部長を初めとして個性豊かなメンバーに手こずり会議はなかなかうまく進まない。そんな時に現れたのがアッコ女史。イギリスで学んできたティータイムを活用した会議を提案され、お茶とお菓子を使った方法で企画会議が大きく変わってくる。

 そのほか、コールセンタ業務で心身ともに疲れた女性が主人公の「メトロのアッコちゃん」など、働く女性を主人公とした短編4編で構成されたこの物語は、読み終わった時に元気になる元気サプリのような一冊だった。

3時のアッコちゃん

3時のアッコちゃん

 
ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

 

本でも音楽でも元気が出るものを持とう

 本好きだからというわけではないが、読書から得るものは多くて良書を読むと心も体も元気になることが多い。今回ご紹介した「ランチのアッコちゃん」と「3時のアッコちゃん」は、働く女性を題材とした元気をもらえる一冊だ。

 他にも原田マハさんなども働く女性を応援する物語が多いので、元気を出そうと思ったらそういった本を選んで読んでみるというのも良いなと思っている。

 本以外でも音楽を聴いて元気を出す人もいるだろうし、ラジオを聴くことで心を落ち着かせる人もいるだろう。特に月曜日は気持ちがふさがりがちなので、「自分だけの元気の素」を見つけることで少しでもモチベーション高く職場に向かいたいものだと思う。