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キャンドル作りで就労支援、新潟の「つばめキャンドル」が素敵すぎる!

 真夏の暑い最中にもかかわらず、キャンドル作りに汗を流している人がいる。真夏の暑い最中にもかかわらず、一生懸命にアイロンでロウ引きをしている人がいる。働き方は人それぞれだし仕事に対する想いも人それぞれだが、「働く」ということの原点を見るような事業所を訪問してきた。

幸せをおすそ分けしてくれる「つばめキャンドル」

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 色とりどりの綺麗なキャンドルを作っているのが、燕市社会福祉協議会就労支援センター内(新潟県燕市)のキャンドル製作チーム「つばめキャンドル」。このチームは2013年の夏からキャンドルを作りを始めたが、丁寧なモノづくりと柔軟なアイデアで様々な商品を世の中に送り出している。

つばめキャンドルでは、 結婚式場で使ったキャンドルを原料にした 「幸せのおすそ分けキャンドル」を手作りしています。(http://tsubamecandle.jimdo.com)

 結婚式場で使われたキャンドルを溶かして再びキャンドルにする。そういった素敵な想いが商品開発のプロセスとして織り込まれており、出来上がる商品にもその優しさは受け継がれている。

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 就労移行とは、障がいがある人がここでいろいろなことを学び、働くということの意味を感じていくという素晴らしい仕事だ。 「社会とつながりながら仕事に誇りをもって働くこと」というつばめキャンドルチームが目指すものは、そのまま私たちにも当てはまることだろうと思う。

暑い中で熱い想いの作業が行われていた

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 以前からこのブログでもつばめキャンドルの商品などをご紹介してきたが、今回ご縁があってつばめキャンドルを訪問することになった。まさに「念願叶って」という言葉がぴったりでワクワクした。

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 工房に入ると作業が行われており、ホットプレートの上では結婚式場で使われたキャンドルが溶かされ、クレヨンなどで着色されていた。どぎつい色ではなく淡い色を基調として作られているのが、つばめキャンドル商品の特徴でもある。

 濃い色は簡単に作ることができるが、程よく淡い色を作るというのは案外難しい。着色ひとつをとっても、おろそかにできない工程だ。

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 溶かされたキャンドルは型に流し込まれ、数種類の大きさのチップとなって生まれ変わる。最終的なチップになるまでにはかなりの時間と労力がかかっていて、作業工程を見させていただいた後には、チップひとつひとつがとても貴重なものとして目に映る。

 機械的に大量生産をすれば手間もコストもかからないかもしれないが、一つ一つ想いを込められて丁寧に作られるからこそ、最終的な商品になった時に買い手の心をグッと掴むのだろう。

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 サンタクロースや雪だるま、雛飾りに酒呑童子をモチーフとしたツノキャンなど、さまざまな商品が生まれている。丁寧な製作と買い手の喜ぶ顔を思い浮かべての商品企画。モノづくりの原点がここにはあると感じた。

 JR燕三条駅から車で10分弱の場所にあるつばめキャンドルは、工房にショップも併設されているのでご興味のある方はぜひお立ち寄りいただきたい。

◻︎つばめキャンドル

住所 新潟県燕市大曲4328(燕市社会福祉協議会内)
http://tsubamecandle.jimdo.com

進化し続けるのには理由がある

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 つばめキャンドルは社会福祉協議会の就労支援チームとして活動しているが、常に新しい商品を考案しては商品化を行ない販売をしている。また、商品開発だけではなくイベントへの出店や販路の確保なども地道に行っている。

 「利用者の作業があればまずは良い」という就労支援機関がある中で、つばめキャンドルはなぜこのような取り組みを行っているのだろうか。そこには、商品と働く仲間に対する「想い」があるからこそだろう。

 つばめキャンドルで働く人は利用者ではなく「働く仲間」であり、生み出される商品は「買い手に喜ばれる商品」として想いを込めて製作されている。また、イベントなどで販売を行うことで、単にモノづくりを覚えるだけではなく接客を学ぶことにもつながり、さらには商品が売れる喜びまでも感じることができる。

 そういった活動というのは非常に地道な検討や作業が必要だと思われるが、それを行う原動力もまた「想い」なのだと感じた。理屈や損得ではなく人や商品に対する「想い」こそ働く上での大切なことなのだということを、つばめキャンドルの皆さんに教えていただいた一日だった。