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迷ったら読む「一流の人は真正面からうけとめない」(おかのきんや/根本 浩)

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 師走に入るとなぜかとたんに慌ただしくなり、月も後半に入った先週は毎日どこかを飛び回っていた。お得意様への年末のご挨拶や打ち合わせ、社内の会議や年内締め切りの書類などなど、これでもかと仕事が集中するのが年末だ。

 「大晦日に除夜の鐘を聞くと一年間の煩悩が取り払われる」という文化の中で育っていると、今年の用事はできるだけ今年のうちに終わらせたいと思ってしまうからなのだろうか。そういえば、洗剤メーカのコマーシャルでも「今年の汚れは今年のうちに」というものがあったような気がする。

■自分の中の幸福感は自分で決めている

 先週末金曜日も朝から山梨に出かけていて、お昼に都内に戻って打ち合わせを行い、夕方から外出して新商品関係の打ち合わせに出かけた。自宅に着いたのはそろそろ日付が変わろうかという時刻だったが、まさに貧乏暇なしという感じの週末だった。

 それでも、山梨ではとても良いご縁に出会い、夕方からの打ち合わせでも良いご縁に出会い、帰りの電車は最初から最後まで座れるという珍しく「幸運」が続いた一日でもあった。

 私は以前「小さな幸せに出会ったら、それを自覚することでさらに幸せな気持ちになる」という話を聞き、それ以来どんな小さな幸運でも心の中で「これはラッキーだ」と思うようにしている。

 良いご縁に出会うたびに「ラッキー!」と思い、電車で座れるたびに「ラッキー!」と思う。そうすることで自然と表情が柔らかくなり、相手の笑顔も増すという効果もあるのかもしれない。また、たとえ嫌なことがあったとしても、小さな幸運を見つけることで一日がすべて幸運だったと思えるようになるから不思議だ。

 そんな時には相田みつをさんの『しあわせは いつも じぶんのこころが きめる』という言葉を思い出す。  

■有名人の名言とエピソードで気付きを得る一冊

一流の人は真正面からうけとめない

 おかのきんやさんと根本浩さんが共著されている「一流の人は真正面からうけとめない 」という一冊は、有名人の名言やエピソードを綴ったものだ。様々な有名人の言葉やエピソードが集められているが、ひとつひとつは数ページにまとめられていて気軽に読むことができる。

 私も通勤時に持ち歩いて読んでいたが、乗換が多い時でも思考を分断されること無く一つのエピソードをじっくりと読むことができた。ビジネス本や啓発本の中にはありがたいウンチクが長々と書かれているものもあるが、この本のようにひとつの事柄を数ページでまとめてある方が個人的にはありがたい。

 さらに、ひとつひとつのエピソードは自分の身を振り返った時に「そういえば同じ悩みを持ったことがあったな」とか、「自分だったらこうするかもしれないな」というように自己投影できる読みかたをさせてくれる。単にエピソードを綴るだけではない工夫がこの本には施されているようだ。

 例えば大リーガーのイチロー選手の例では、「ユニフォームを脱いでロッカールームを出ると、野球のことは頭から離れるようにしている」というようなことが書いてある。それに続いて「仕事ができる人は家庭も大切にしている人だ」ということも書いてある。当たり前のことながらも、なるほどイチロー選手もそうなんだとハッとさせられたりもする。

 前述の相田みつをさんの言葉もそうだが、名言や名エピソードというのは自分の心の中の「気付き」をすんなりと引き出してくれる。自分の頭の中でごちゃごちゃになっていることも、一つの名言やエピーソードで「気付き」を得ることができ、打開のための「ヒラメキ」を得ることができるかもしれない。

 そんな可能性をも教えてくれるこの一冊は、大人だけではなく中高生など悩める世代にもぜひ読んでいただきたい一冊だと感じた。

一流の人は真正面からうけとめない

一流の人は真正面からうけとめない

 

内容(「BOOK」データベースより)
あなたの後ろ側に、もの凄いあなたがいる!!「隠したい欠点」が「愛される長所」に、「夢への甘え」が「あきらめない意志」に、「自己満足」が「真の満足」に、変わる!新しい自分に出会える!42の物語。