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テレビ会議システムを使って「職場でビブリオバトル」を開催

 自分のオススメ本を紹介する「ビブリオバトル」。昨年秋に初めて職場で行ってみたが、なかなか好評だったため継続してロケ毎のビブリオバトルが開催されている。今回もまた予想以上に盛り上がる大会となった。

■ビブリオバトルってなんだろう?

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 「ビブリオバトル」は一定のルールに基づいて本の紹介を行うコミュニケーションゲーム。2007年に京都大学情報学研究科共生システム論研究室で始まった取り組みで、元々は大学生・大学院生が輪読会用図書を選定するためのプレゼンとして始まった。

【公式ルール】

1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる.
2.順番に一人5分間で本を紹介する.
3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う.
4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い,最多票を集めたものを『チャンプ本』とする.

 推薦する本のジャンルは小説、ビジネス本、コミックなど特にジャンルを問わない。時間も5分間以内ではなく「ぴったり5分間」だというところも緊迫感があるなと思う。

 「本を知り 人を知る 知的書評合戦」という謳い文句はビブリオバトルをとても良く表現していて、職場で開催するたびにこのフレーズを思い出す。

■複数ロケをつないでの職場ビブリオバトル

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  今回ビブリオバトルを行ったのは東京ロケの事業所。勤務時間終了後にバタバタと準備をしなければならなかったため、事務局はカウンター画面を設置したり他ロケとテレビ会議でつないだりと慌ただしい。

 しかし、カウントダウン用のタイマーを大画面モニターにつなぐことで傍聴者も残り時間が分かり、発表者にも聴取者にも良い意味での緊迫感が出た。ちょっとした工夫だが、こういったちょっとしたことが大切なんだと思う。

■チャンプ本は「江戸の理系力」に決定

 今回の発表者は3名。紹介された本は歴史本、小説、新書と見事に分かれていて、どのバトラーも熱く語ったり静かに語りかけたりと、思い思いのプレゼン方法で堂々とした発表ぶりだった。

江戸学入門 江戸の理系力

 全員で投票した結果、見事チャンプ本に輝いたのは「江戸学入門 江戸の理系力」という一冊。エレキテルや麻酔薬のことなど、江戸時代の日本は実は世界を驚かせる理系力を持っていた国だったという内容だ。

 発表者のYさんは20代前半の若手男性。自身が理系で真面目な性格で、その真面目さをそのままにこの本を紹介する姿は、実に説得力があって「読んでみたいな〜」と思わせる堂々のプレゼンだった。

 またYさんには聴覚障がいがあるため手話を使って発表を行ったが、手話で一生懸命に内容を訴えかける姿は、聴取者の心を惹き付ける静かな情熱にあふれていた。もちろん、その情熱を正確に伝えた手話通訳士にも拍手を送りたい。

江戸学入門 江戸の理系力

江戸学入門 江戸の理系力

 

 会社の一体感醸成施策として始まったビブリオバトル。設備や会場を会社から貸してもらうという協力を得ながらの開催だが、仕事の延長ではなくビブリオバトルを楽しむという雰囲気がすっかり定着した。

 今回の大会ですべてのロケでチャンプ本が決まったため、12月には各ロケのチャンプ本を集めた「決戦大会」を開こうという話も出ている。これは「とりあえずやってみようよ」と言い出した私の予想を遥かに超える盛り上がりぶりだ。素直に嬉しい。

 本の紹介で職場が盛り上がるビブリオバトル。まだまだこの流れは続きそうだ。皆さんの職場でも「とりあえず」やってみてはいかがだろうか。