月が地球の影に隠れる月食。今月10月8日には皆既月食を見ることができるが、前回の皆既月食が2011年12月だったので、日本では3年ぶりの皆既月食となる。平日の夜だが会社帰りに夜空を見上げてみよう
■今回の皆既月食は条件が良い 〔10月8日(水)19時55分〕
(AstroArts - アストロアーツから参照)
今回の皆既月食は2011年12月と同じく、観測するには絶好の条件となりそうだ。10月8日(水)の18時過ぎから欠け始めた月は、20時前に皆既月食となるようだ。こういった天体ショーが深夜や明け方に発生すると見るのが大変だが、この時間帯だと肩に力を入れずに見ることができる。
地域によっては欠け始めの時にはまだ月が昇っていないところもあるが、皆既月食となる時刻のは全国で観測することができる。
◇皆既月食の時刻
部分食の始まり 18時14.8分
皆既食の始まり 19時24.6分
食の最大 19時54.6分
皆既食の終わり 20時24.5分
部分食の終わり 21時34.3分
仕事の帰り道や夕食を終えてゆっくりしている時刻に、双眼鏡や天体望遠鏡を取り出して月を見てみよう。赤銅色に染まる皆既月食を見ていると、宇宙の中の地球を感じることができると思う。
■月食の写真撮影
写真は2010年元旦の部分月食を撮影した写真。200mmの望遠レンズを一眼デジカメに装着し、三脚に固定してレリーズを使用して撮影した。ピントはマニュアルで合わせて、撮影後にトリミングを行っている。
月食の様子を撮影するにはコンパクトデジカメでも大丈夫だが、 三脚を使うなどで固定することが大切だ。
1.三脚を使ってカメラをしっかりと固定するか、撮影時に窓枠や手すりにカメラを押し付けてぶれないようにする。
2.セルフタイマーを使って撮影するとぶれにくい。
3.フラッシュはオフにして「夜景モード」や「風景モード」などの遠くを撮影するモードに設定する。
上の写真は天体望遠鏡の接眼レンズ部分にカメラを押し付けて撮る「コリメート方式」で撮影した一枚。月面のクレーター部分を地球の影が覆っているのが良くわかる。
普段何気なく見上げている月だが、こうやって月に地球の影が映っているのを見ると、地球も月も宇宙に浮かんでいる星なんだなということを感じてしまう。
空気も澄んできて星空観測には最適の時期となってきたので、皆既月食だけではなくきれいな月をのんびりと眺めてみるのも良いかもしれない。