最近では、大型書店の文房具コーナーや雑貨店に入浴剤が置いてある。薬局やスーパーなどに置いてある入浴剤とは趣が異なり、値段は高いもののそれぞれ特徴があって興味深い。
今回購入したのが、クリスマスパッケージの「オンセンジャポンジャポン ホリデースペシャルバス ホーリーレッド」という入浴剤。赤の「ホーリーレッド」は心華やぐ花果実の甘い香りでクリアレッドの湯色、緑の「フォレストグリーン」は心やすらぐ深い森の香りで緑色の湯色、そして白の「ホワイトツリー」はすっきりとした針葉樹の森の香りで乳白色の湯色。効能や香りもさることながら、いつもと違った入浴剤でのんびりとお風呂に入るというのは、ささやかな贅沢ではないだろうか。
入浴剤自体の歴史はとても古くて、紀元前約2700年前には中国で使われていたようだ。日本は世界でも有数の温泉国なので、入浴剤の発生は天然の温泉や薬用植物による薬湯に由来しているのだそうだ。おなじみの入浴剤バスクリンも明治時代には登場していたようだが、各家庭にお風呂が普及し始めた戦後になって、一般家庭でも入浴剤が一般化してきたのではないだろうか。
コロナ禍で日帰り温泉への足が遠のいてしまったこともあり、一時横ばいだった売上も2019年からはぐぐっと伸びてきているようだ。週末にはお気に入りの入浴剤を使ってのんびりとお風呂に入る。ささやかな贅沢は、ささやかな幸せ時間を生むのだなと思う。
