「ブルーインパルスが来た！」。友人から得意げなコメントともに送られてきたのは、夏空に真っ白なスモークが描かれた一枚の写真。オリンピック開会式の予行練習で飛行した、ブルーインパルスのスモークだ。ぱっかーんと晴れ渡った夏空をバックに飛行するブルーインパルスの姿を、私も遠目に見ることができた。オリンピックの開会には心が動かないが、ブルーインパルスの飛行する姿には胸がときめく。
昨年5月末にも東京上空をブルーインパルスが飛行したが、その時にはコロナ禍で奮闘する医療従事者にエールを送るための飛行だった。真っ青な青空をバックに、一糸乱れぬ隊形で疾走する姿には瞬きをするのも忘れて見入ったものだ。
それから一年とちょっと。本来であればワクワクしながら開幕を心待ちにするはずだったオリンピックも、長引くコロナ禍で先行きの見えない不安と進まぬワクチン接種、後手後手に回り嘘や誤魔化しの多い政府の対応などで、すっかりワクワク感を失ってしまった。誰が悪いわけではないが、誰かが何かが少しずつ間違った方向に向かってしまったのだろう。
それでも、今回のオリンピックを目指して頑張ってきた選手たちには、後悔することなく全力を尽くして協議を楽しんで欲しいと思う。そして、コロナ禍のオリンピックだからこそできる、おうち時間をたっぷり使っての応援を楽しんでみよう。好きな飲み物を用意して、好きな食べ物を手元に置いて、じっくりとスポーツ観戦ざんまいが出来る機会もそうそうないだろう。振り返った時に、あーあの時はひたすらテレビで応援したなと、今を懐かしく思える夏になるのだろうなと思う。
