桜の花も満開になってきて、外を歩いていても頬に当たる風がすっかり春めいてきた。東京は暖かで穏やかな天気になったが、この季節は天気が変わりやすいのでせっかくの好天を楽しむために少し足を伸ばして多摩川沿いをのんびりジョギングしてきた。
多摩川の右岸をトコトコと2時間ほど走ったが、河川敷の桜も所々綺麗に咲いていて綺麗だ。2019年10月に首都圏を直撃した台風19号の影響で、河川敷の桜や木々もかなり被害をうけた。一時は河川敷の野球場や木々などが荒れていたが、それもようやく整備されてきているようだ。
桜だけではなくたくさんの菜の花が咲いている場所もあって、トコトコと走っていても目を楽しませてくれる。寒い冬の間は殺風景だったであろう河川敷も、こうやって春めいとくると一気に色鮮やかな景色に変わってくるから楽しい。
今年も昨年同様にコロナ禍でのんびりとお花見ということにはならないが、こうやって季節を感じながら走ったり散歩をしたりするのは気分が晴れて良い。お酒を飲んだりバーベキューをしたりするのも楽しいだろうが、今はまだグッと堪えて散歩程度に留めておくのが良いだろうと思う。
例年であれば花見客で賑わっているであろう多摩川の支流沿いの遊歩道も、今年は皆さん静かに桜の花を鑑賞したら写真を撮ったりしているだけだった。露店が出ていなかったりお酒を飲んだり食事をしたりする人がいないのはやや寂しいが、逆に人を気にせずじっくりと桜の花を見ることができるのはありがたい。
静かに桜の花を見ながら春を感じる方が、もしかしたら記憶に残る春になるのではないだろうか。桜の鼻の下で腰に手を当ててスポーツ飲料を飲みながら、そんなことを考えてみた。