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〔リライト版〕短い夏休みだからこそ自由研究に『ミョウバン結晶』を作ってみよう

今年の夏はコロナ禍で旅行も制限され、子ども達の夏休みも大幅に減る模様だ。それでも夏休みは夏休みらしい思い出を作りたいもの。出かけられないからこそ、じっくりと何かに取り組んでみるのも良いのではないだろうか。数年前にご紹介した『ミョウバン結晶の作り方』を、再度ご紹介させていただきたい。

■目次

ミョウバン結晶の種をつくる

焼きミョウバンを溶かす

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まずは”焼きミョウバン”を溶かす。鍋によっては”ミョウバン水”で内側の塗装が傷むものもあるようなので、 できるだけ不要な鍋を使って欲しい。分量は「水300cc」に対して「ミョウバン60g」を入れて少しずつ加熱する。 (ミョウバン50gの場合には水は250cc)

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”ミョウバン”はお湯の温度が60度を超えると溶けてくるので、 沸騰させないように少しずつかき混ぜてきれいに溶かそう。

溶けたら冷ます

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綺麗に溶けたら今度は少し冷ます。この時アルコール温度計は必需品なので、100円ショップのものでも良いので用意したい。溶かした”ミョウバン水”の温度が60度を少し超える程度まで冷ます

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60度まで冷めてきたら瓶に移す。透明な瓶なら結晶の出来具合が良く分かるが、 透明な瓶が無ければプラスチックの容器などでも良い。このまま静かに半日ほど置くことになるが、かき混ぜたり振動を与えたりしないように十分注意しよう。

結晶を濾して「種」を見つける

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ミョウバン水の温度が下がるにつれて、瓶の底に結晶がたまってくる。半日ほどそのままにして結晶の塊が出来たら、ガーゼなどを使ってみょうばん水を濾す。瓶の底に固まっている結晶は、箸などを使ってこすり取ってガーゼに入れる。結晶化しているものは丈夫なので、 ガシガシとこすり取ってガーゼの上に落とす。

濾した”ミョウバン水”は捨てずに瓶に保存しておく。

結晶の「種」を選ぶ

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 ガーゼに取った結晶の塊の中に直径1cm弱の結晶がただろうか。この結晶を「宝石の種」としてさらに大きくし、ミョウバン結晶の宝石を作っていく。

「宝石の種」を育てる

種を溶液に再度ひたす

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出来上がった結晶の中から、比較的大きくて形の良い物を選ぶ。選んだ結晶を大きくするための種にするので、釣り糸(テグス)の先を少し折り曲げて接着剤で結晶に張り付ける。

接着剤は「瞬間接着剤」や「万能接着剤」などを使うが、 結晶がツルツルしていて接着しずらいので、持ち上げても種が落ちないくらいまで根気よく押さえて欲しい。

濾したミョウバン水を再加温

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結晶を取り出す時に布で濾した”ミョウバン水”を、瓶ごと鍋のお湯に浸して湯煎(ゆせん)の要領で再び温める。”ミョウバン”は60度以上で溶けるので、底にたまった結晶も再び溶け出す

溶けない”ミョウバン”があれば無理せずそのままにしておき、温め終わったら再び60度以下まで冷ます。先ほど釣り糸に固定した種をこの液の中に浸すことになるが、温度が高いとせっかくの種が溶けてしまうので、 60度まで冷ますのは大切なポイントだ。

「宝石の種」を浸す

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”ミョウバン水”が60度以下になったら、先ほど釣り糸に固定したミョウバン結晶の種を木の枝や割り箸に結び、瓶の中央にぶらさげる形で浸す。釣り糸は結びにくいのでセロハンテープで枝や割り箸に固定しても良いと思う。

振動を与えずゆっくり温度を下げる

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ミョウバンはゆっくり冷めて振動が少ないほど種が綺麗に育つようだ。ゆっくりと冷ますためにクーラーボックスや発泡スチロールの中に置き、 出来るだけ急激に温度が下がらないように注意する。

瓶を入れたクーラーボックスなどは、 お風呂場などの人が通らない振動の少ない場所に置いておくようにしたい。あとは一晩触らずにそっとしておくだけだ。

仕上げ

「宝石の種」を引き上げる

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一晩置いて結晶の種を引き上げると、釣り糸に付くほど結晶が育っている。手で触ってポロポロ取れる部分は取ってしまおう。その中に硬くて綺麗な結晶の塊が出来ているので、自然乾燥で乾かせば”ミョウバン結晶宝石”の出来上がりだ。

成形してニスを塗る

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この時には二つの瓶で作ったが、ペットボトルを切って作った瓶ではうまく結晶を作ることができず、 ガラス瓶を使った方では直径3cmほどの結晶が出来上がった。ガラス瓶のほうがよりゆっくりと液の温度が下がるのかもしれない。

このままでも十分綺麗だが、表面を保護するために透明なニスやラッカーを塗っておくと丈夫になるのでおススメだ。釣り糸はがっちりと結晶の中に固定されているので、そのまま何かに結びつけても可愛い飾りになるなと思う。

補足

 結晶の形がいまひとついびつな場合には次の点に注意。

・”ミョウバン水”の濃度を少し薄くする。(結晶の大きさは少し小さくなります)

・クーラーボックスに入れたら、とにかく振動の無いところで一日おく。

・ミョウバン水の温度を緩やかに下げることも大切な要素なので、できるだけ長い時間クーラーボックスに入れておく。