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驚愕のラスト!「あなたもスマホに殺される」(志駕晃)

スマホを持っているのが当たり前の時代になってきた。子どもから高齢者までかなりの人が使っていて、パソコン並みの機能をサクサクと使いこなしている人も多いだろう。

昔はパソコン通信やゲームを夜遅くまでやっていることが問題視されていたが、今はそれがスマホに移ってきている。パソコンと違って簡単に持ち運べるし、SNSで即座に友達と連絡が取れるのは便利だろう。しかし、だからこそ常に持ち歩かないと不安になるし、触っていないと手持ち無沙汰にもなってしまう。私もそうだった。

しかし、最近では意識してスマホを使わないようにしていて、ここ一年ほどは1ヶ月のデータ使用量が1Gを下回っている。動画はほとんど見ないしオンラインゲームもやらず、使うのはLINEやメールといった通信機能がメインだ。最近ではFacebookもアカウントを一時休止にしているので、これならガラケーに替えても良いだろうぐらいの勢いだ。

以前は、スマホで色々な情報を探しては見ていた。しかし、そうすることで本を読む時間や移動中に考え事をする時間が少なくなり、何となくもったいないなと感じた。それからしばらくの間、意識してスマホから離れてみたが、使わないことに慣れてくると特に支障はなくなった。

スマホを使わないことで被る不利益があるかもしれないが、使わないことでのメリットの方が上回っているような気がするのだが、それはまた別の機会に整理して書かせていただこうと思う。

あなたもスマホに殺される (角川文庫)

志駕晃さんが書かれた「あなたもスマホに殺される (角川文庫)」は、スマホ社会の恐さや落とし穴を描いた物語だ。「スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 )」が映画化されて注目を集めている志駕晃さんだが、第3弾となる本作品も前作までに勝るとも劣らないスリル満点の物語となっている。

物語の主人公は、中学校で国語の教師をしている鈴木信二。冴えない風貌と体型の信二には驚くほど綺麗な妻と可愛い息子がいるが、過去の苦い経験がもとで軽い睡眠障害を患っていた。

眠れない時にはスマホのアプリやサイトで時間を潰していた信二だが、ある夜「自殺相談室」というサイトへの招待メールが届いた。軽い気持ちで覗いてみると、様々な悩みに簡単な操作で答える形式になっており、回答後にポイントが付与されて換金もできるという新しい仕組みだった。

ちょっとしたお小遣い稼ぎのつもりでサイトを利用していた信二は、友達機能で同僚や教え子を招待するが、招待された側が自殺してしまったり不可解な行動をとるようになる。さらに妻までもが不可解な行動をとるようになり、信二は徐々に精神的に追い込まれてしまう。

一見あり得ないような設定や展開ながら、もしかしたら現実に起こるかもしれないと思わされる巧みな設定が素晴らしい。そして最後に判明する驚きの大どんでん返し。やられたという感じだ。思わず一気読みしてしまったが、改めてスマホやネット社会の怖さを感じた一冊だった。

あなたもスマホに殺される (角川文庫)

あなたもスマホに殺される (角川文庫)