手書きが主流だった頃には、「複写」と言えばカーボン紙を使って同じ内容を一度に書き写していたものだ。パソコンどころかワープロもなかった頃は、ほとんどすべてがこのような方法だった。正式な書類はタイプライターで活字にしていたが、それでも同じものを何枚も一度に作るには不向きだった。
現在ではパソコンもコピー機も普及しているので、誰でも簡単に「複写」が出来るようになった。それでも、時と場合によっては手書きとカーボン機能を使った方が便利なときもある。
感圧紙を使った便利なコピペメモ
http://www.yama-kami.com/cn16/copipememo.html
山本紙業は大阪に本社のある洋紙や再生紙の卸売り会社だが、自社で独自のチャレンジャブルな商品開発を行っている会社でもある。そのひとつが、感圧紙の特徴を活用したアナログメモ帳「コピペメモ」の第2世代バージョンだ。発売開始は2018年7月2日から、価格は600円(税別)だ。
感圧紙は複写伝票などで使用されている特殊な紙で、圧力が加わることで印字されるというもの。手書きのメモであれば、それがそのまま下の紙に同じ内容で写るので、デジタルツールよりも迅速に情報共有が出来るというのが売り文句だ。
元々、感圧紙は配送伝票、納品書、契約書、申込書など複写帳票類に使われている。宅配便の伝票は感圧紙のものとカーボン式のものとがあるが、イメージとしてはそれを思い浮かべてもらえれば分かりやすいだろう。
「コピペメモ」は一度のメモで複数の同じものを作成出来るのが利点で、筆圧にもよるだろうが4~5枚は一度に作成できるようだ。
http://www.yama-kami.com/cn16/copipememo.html
この商品の位置付けは「手軽」で「複数作成」というところだ。発売元は「メモを書くと同時に複写メモができるので、あとは配るだけ。メールやメッセンジャーアプリの設定やグループ作成する時間よりも早く情報を共有できる」と手軽さをアピールしている。
確かに、すぐ近くに相手が居るのであれば、いちいちスマホなどのアプリを立ち上げるよりも便利だし、住所や電話番号ならさっと書いてさっと渡せば良い。 使い方次第では、書いたメモをひとつはノートに貼って、もうひとつは手元に持っておくということも出来そうだ。
今回発売される第2世代は3種類の罫線が用意されている。グラフや図形が書きやすい「2mm方眼」、メモを書きやすい「8mm罫線」、図形や自由なメモが書きやすい「5mmドット」のうち、好みのものをチョイスして使ってみたい。