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クールなスタイルと抜群の書きやすさが光る、キャップレス万年筆「デシモ」

万年筆は何本か持っているが、以前は今ほど万年筆を多用していたわけではない。どちらかというとボールペン派だったが、一本の万年筆を使い始めてから考え方がガラッと変わってしまった。

ノック式のキャップレス万年筆「デシモ」

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万年筆に対する考え方をガラッと変えてくれたのが、パイロットの「ノック式 キャップレス デシモ」という万年筆だ。

それまでも色々な方のブログなどで目にしていたが、「面白い形状だな」という印象しかなかった。ところが、ある日出かけた文具店でたまたまデシモを見かけ、何気なく試し書きをしてみて驚いた。イメージしていた書き心地と全く違ったからだ。

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デシモはクリップの上からペン先が出てくる機構になっており、少し長めのノック部分を押すとシャッターが開いてペン先が飛び出してくる。ペン先が他の万年筆よりも小振りなので、書き心地も硬いのかなと思っていた。

しかし、実際に書いてみると実にしなやかな書き心地で、スーッと引くとスーッと文字が書ける感じだ。これは意外で、ある意味では感動的だ。

ペンの書き心地に「カリカリと書ける」とか「ヌルヌルとした書き心地」というのがあるが、デシモはさしずめ「スラスラ書ける」という感じだろうか。擬音ばかりで分かりにくいかもしれないが、細身の18金ペン先の書き心地はそんな感じだ。

「クリップを指で挟んで書く」という独特の形状も、手の中でペンが踊らず安定していて良い。実際に書いてみないと分からないのが万年筆だが、見た目のイメージと良い意味でかけ離れているのがデシモだ。「文字を書くことの楽しさ」を教えてくれる一本だと思う。

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パイロット 万年筆 ノック式 キャップレス デシモ ブラック 細字(F) FCT-15SR-B-F

パイロット 万年筆 ノック式 キャップレス デシモ ブラック 細字(F) FCT-15SR-B-F

 

本体もインキも黒が良い

キャップレス万年筆デシモは、カラーバリエーションも豊富で8色のラインナップが揃っている。「ダークブルーマイカ、ダークグレーマイカ、パールホワイト、シャンパンピンク、ブラック、レッド、ライトブルー、バイオレット」と揃っているので、好みに合わせて買うことができる。

Amazonなどで価格を見てみると、色によって値引き額が異なる。当たり前のことだが、人気のカラーは値引き率が低く人気の薄いカラーは値引き率が高い。私が見た範囲ではブラックの値引き率が割と高かったので、スリムな軸のデシモに黒い本体は似合わないということだろうか。

しかし、個人的には「万年筆の軸は黒」というイメージがあるので、迷わずブラックカラーをチョイスした。

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インキもコンバーターを装着して、ミニ色彩雫(iroshizuku)の「竹炭」を入れて使っている。好みの問題だが、黒いボディにインキが黒というのはちょっとしたこだわりだ。スラスラと書くことのできるデシモだけに、黒いインキで書いた字がきりりと引き締まっているように感じる。

思ったよりも歴史のあるキャップレス万年筆

キャップレス万年筆というのは珍しいなと思っていたし、最近開発された商品だと思っていた。ところが、パイロットのホームページを見てみたら、かなり昔から発売されているようだ。

キャップレス デシモは、軽量・細身タイプのノック式万年筆。 decimo=10番目(スペイン語)を意味し、1963年にキャップレス万年筆発売以来、10代目のモデルとなります。 ノック式万年筆「キャップレス」 「キャップレス」は、パイロットが開発・製品化した世界初のノック式万年筆として、1963年の発売以来、およそ半世紀に及ぶロングセラー商品です。ノック式ボールペンのようにワンノックですばやく書くことができ、ペン先の収納時には、気密性の高いシャッター機構によりインキの漏れや乾燥を防ぎます。独創的な発想と優れた機能性から、国内はもちろん海外でも高い評価を得ています。
http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/caplessdecimo/

1963年の発売といえば昭和38年。私と同年代だ。これほど古くから愛されているロングセラー商品だということを知り、さらに愛着が湧いてきた。これからも大切に使っていきたいと思う。