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文房具系のちょっとした工夫が面白い「ちょいワザ文具術」(宇田川一美)

 仕事をしていると「業務改善」だとか「業務効率化」というような、聞いただけでウンザリとするような言葉を耳にすることがある。その言葉自体が悪いというわけではないが、それありきで何かに取り組むということに疑問符がつく。

 自主的に創意工夫をして仕事が効率的になり、結果として「業務改善」や「効率化」につながるのなら良い。しかし、そういったことを抜きにして「とにかく業務改善をやろう」と意気込むのは本末転倒だということだ。会社の事業計画などに「業務改善を積極的に推し進める」と謳ったところで、本当の意味での業務改善ができているとは思えない。

 何かを改善するということは自主的であるべきだし、それ自体が楽しくなければ継続的には行えないだろう。仮に楽しくなかったとしても達成感を感じることができれば、継続的な業務改善や効率化が定着するのだと思う。

ちょっとした工夫が楽しい、文房具の使い方読本 

ちょいワザ文具術 (一般書)

 先日雑誌の書評で見かけて面白いなと思ったのが、「ちょいワザ文具術」という一冊。実際に買って読んでみると、ちょっとした工夫を楽しみながら試している様子が伺える一冊だ。

 新刊本サイズで111Pという分量なのでさらっと読むことができるし、オールカラーなので見ているだけでも楽しくなる。内容もすごく手が込んだ工夫というわけではないが、なるほどなと思える「ちょっとした工夫」が書かれている。

 基本的には「こうすれば仕事のイライラが減る」だとか「仕事が効率的に行える」というアイテムを、ちょっとした工夫や文房具の組み合わせで解決しているところが面白い。パートごとに「お悩み」があって、それに対する「解決アイテム」が1ページまたは見開き1ページにまとめられている。

 例えば「資料を開いたまま仕事をしたい」というお悩みに対して、「目玉クリップ2個をリボンでつないたもので挟む」という解決アイテムが登場する。商品として売られいてる便利なアイテムとしては「ブッククリップ」などがあるが、それを買わなくても簡単に作れるという解決法だ。

 これを便利と捉えるか見た目が悪いと捉えるかは人それぞれだが、ちょっとした工夫をすることは楽しいと思えるだろうし頭の体操にもなるような気がする。寝る前などにノンビリと読んでいると、思わず気持ちも和むような一冊だ。

ちょいワザ文具術 (一般書)

ちょいワザ文具術 (一般書)

 

工夫をするのは精神的にも良いことだ

 何かを漫然と行うのではなく、常に工夫することを考えるのは頭の体操にもなって良い。また、創意工夫を凝らす癖をつけると何かしらの達成感を感じることができて、精神的にもとても良いことだと思う。

 どんなに簡単なことでも良い。自分で考えて工夫を凝らしたことによって、ほんの少しでも便利になったり作業のスピードが上がったりすれば、少なからず達成感が生まれるし自分自身をほめてあげることにもつながるだろう。

 ほんの少しでも良いので自己承認につながるのであれば、それはとても素敵なことだし楽しいことだと思う。真面目な人ほど自分を責めてしまいがちだが、ほんの少しでも自分をほめることができれば心穏やかに過ごせるだろう。

 自己愛と自己承認とは似て異なるものなので、日頃の創意工夫で自己承認を重ねることによって心穏やかに過ごせるようになるかもしれない。