今週のお題「愛用しているもの」
むすこが赤ちゃんの頃には、家の中にいろいろなおもちゃがあった。ラッパや太鼓、小さなピアノにオルゴール。つかみ立ちするようになると、押してガラガラと音がする押し車なども登場した。
なかでもお気に入りだったのが、小さな鉄筋や太鼓など叩くだけで遊べるおもちゃだった。叩くと音がするだけではなく、手のひらに伝わってくる振動も面白かったのだろう。飽きずに叩いている姿を思い出す。
そんな思い出につながるような「叩いて楽しい道具」が我が家にやってきた。
明和電気のおもしろ楽器「ミスター・ノッキー」
先日購入したのが、明和電気が作った「Mr.Knocky (ミスターノッキー)」という楽器。アーチストとして有名な明和電気の土佐さんが作られた楽器で、手の動きがダイレクトに伝わるという面白い楽器だ。
操作は簡単。本体とワイヤーでつながれたバチ型コントローラーを振るだけで、ノッキーの腕が上下しポコポコとドラムを叩く。ドラムは左右でスリットの太さが異なるため、若干左右で音の高さが異なっていてリズミカルだ。
バチ型コントローラーを握って親指で押すだけではなく、振ることでも連打ができるというのもなかなか考えられていて面白い。
また、付属のオプションパーツホルダーを使えば、ドラムを取り外して空き缶などを取り付けることもできるので、サンバのリズムを刻むような高い音も出すことができる。さらに、ネックストラップ(別売り)を取り付けて台座を外せば、首から下げて使うこともできる。子どもの太鼓を首から下げて叩くのと同様に、歩きながら演奏することができるのも楽しい。
かれこれ10年以上も前になるが、新宿で行われた明和電気の企画展を観に行ったことがある。さまざまなオリジナル楽器を世の中に送り出している明和電気の商品は、どれもこれも遊び心にあふれていてアーティスティックだったことを思い出す。
「ミスター・ノッキー」も明和電気の思想がしっかりと盛り込まれた、楽しくてエンターテインメントな楽器だなと思う。
映像を見てただのおもちゃじゃないことを知る
明和電気の土佐さんが演奏されている映像を見ると、「ミスター・ノッキー」はただのおもちゃじゃないなと思わされる。これを観ると、子どもの楽器と言うよりは、子どもと大人が一緒になって楽しむ楽器という感じがする。
特に3分50秒頃から始まる「社長の上級テクニック」は必見!ここまで巧みに動かすにはそれ相応の練習が必要だろうが、ある程度のリズムを刻む程度であれば私でもなんとかなりそうだ。叩くという行為は単純ながら難しい。だからこそ熱中してしまうのだろう。
もうひとつ人気になっている明和電気の楽器に、おたまじゃくしの形をした「オタマトーン」というものもある。これもまた、非常にゆるくて楽しい楽器だ。
明和電気の作るものには、「理由はないけど欲しくなる」というものが多い。
これを使って年末に盛り上がる!予定
ここ数年、年末になると子ども向けの絵本の読み聞かせを行っている。昨年と一昨年は手話を使った手話劇的なものをやっていたが、今年は絵本を読み聞かせるだけではなく少し音楽を交えてみたい思っている。
かといって、ギターを弾いたり歌を歌ったりするほど本格的な音楽はできないので、子どもたちが好きな音楽に合わせて「ミスター・ノッキー」を演奏してみるというのはどうだろうか。
喜んでもらうために大切なのは、「上手に演奏する」ということではなく「なりきって叩く」ということなんだろう。そうは思っているが、はたしてなりきれるかどうかが一番の悩みの種だ。
そのためにも、もうしばらくはコツコツと密かに練習をして、観ている人が大喜び(大笑い)してくれるような間合いと曲選びにしばらくは時間を費やそうと思う。