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知っていることは大切なこと。「電話お願い手帳」をご存知ですか?

 手話の学び始めて3年目。まだまだたどたどしくはあるものの、少しずつながら世間話的なこともできるようになってきた。手話を学ぶことは聴こえない人とのコミュニケーションを学ぶだけではなく、ろう者の歴史や現在の福祉に関しても学ぶことも含まれる。そんななかで「電話お願い手帳」のことについても考えてみた。

「電話お願い手帳」とは

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 「電話お願い手帳」とはNTTが社会貢献活動の一環として製作・配布しているコミュニケーションツールで、今から30年以上前の1983年から始まった。耳や言葉の不自由な方やお年寄りが、外出先で用件などを書いて、近くの人に協力をお願いするためのツールだ。

 全国のNTT各支店お客様窓口で配布しているほか、地方自治体や福祉団体等でも配布している。

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https://www.ntt-east.co.jp/aomori/contribution/onegai.html

 手帳を開くと、さまざまなシチュエーションでの用途が用意されている。例えば緊急時に警察や消防へ電話をかけて欲しいと頼むことや、道を教えて欲しいと頼む時などに利用できる。また、手帳の中にはすぐに取り出せるカードも付属しており、緊急時にも迅速に使える工夫がなされている。

 意外と知らない人が多い「電話お願い手帳」。近くにNTTの窓口があればいただくことができるようなので、必要な方が近くに居れば一度使ってみるのも良いと思う。 

周囲が知らないと活用されない

 最近では相手の口の動きを読む「読話」を身につけている聴覚障がいの方も多いため、電話お願い手帳を街で見かけることがほとんどない。ほとんどないというよりは、私自身は一度も見かけたことがない。

 携帯電話やスマホで代用することもできるため、わざわざこの手帳をもらって使う必要がないということだろうか。せっかくの便利なツールなのに、認知度が低いというのはもったいない。

 先日読んだWeb記事の中でも、Twitterで電話お願い手帳のことが書かれたツイートのことが紹介されていた。

 「いろいろな人をつついて回って避けられ続けていた」というのは、とても残念なことだと思う。知らない人に突然つつかれたら逃げてしまうのは仕方が無いが、「電話お願い手帳」のことを知っている人が多ければこういうこともなくなるのかもしれない。

 「電話お願い手帳」は耳や言葉が不自由な方が持つツールだが、健聴者が持ち歩いていて使うのも良いかもしれない。耳が不自由だからといって手話を使える人ばかりではないし、聴こえるけれども発声することが困難な人もいる。

 そんな方が困っている場面に遭遇したら、この手帳を持っていることで少しはお役に立てるかもしれない。

スマホアプリ化も検討して欲しい

 以前「こえとら」というアプリをご紹介したことがあるが、もう少し単純に使えるシンプルなアプリがあっても良いのではないだろうか。開発には労力とコストがかかると思うが、アプリ化することには意義があると思う。

 スマホを使う人ばかりではないので「電話お願い手帳」も当然必要だと思うが、アプリ化することで便利に使える人がさらに増えるのではないだろうか。「電話お願い手帳」のアプリ化に期待したい。