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福島の福祉作業所が作った紙バッグ「つながりのかばん28」が素晴らしすぎる!

 東日本大震災で避難を余儀なくされた福祉作業所の方々。新たに移り住んだ場所で新しい商品を作り始めたが、そこで作られた紙のバッグがとても温かくてデザイン的にも素晴らしい。

■ふたば製作所の「つながりのかばん28(ふたば)」

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 震災・原発事故の影響で避難生活を余儀なくされた双葉郡の皆さんが 新たに考案したのが「つながりのかばん28(ふたば)」という紙バッグ。 福祉作業所を「ふたば製作所」と名付けて製作を開始した製品だ。

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住み慣れたふるさとを離れて、2 年が経ちました。 帰れるのか、帰れないのか・・ この先、どこでどんな風に暮らしていくのだろう・・ いつもそんな事ばかりを考えてました。 だけど。 私たちもそろそろ明日の夢を持ってみようと思います。 双葉のみんなで力を合わせてがんばると決めました。 ふたば製作所は使用済みの封筒でカバンを作ります。 そのカバンに明日の夢をいっぱい詰めます。 未来はきっと笑顔でありますように! (http://media.wix.com/ugd//2dfdcc_acf4218ceb9638a889d8979d6bf0127d.pdf)

 使用済みの封筒を回収し、 表面に書かれている宛名や住所などをひとつひとつ消し、 バッグの形に成形してロウソクを表面に塗った撥水加工が施された「つながりのかばん28」。 双葉の名前からとった「28」という文字は、作業所の方々がひとつひとつ丁寧に手書きをしたもの。 だからこそ、温かみのある仕上がりになっているんだなと思う。

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 価格はふたば製作所のストーリが書かれたミニブックと、おみくじ付きのちびバッグがついて1,000円(税込)。しっかりとした持ち手もついているので、紙バッグといっても十分に普段使いに耐えうる仕様だ。

 バッグに添えられたストーリーブックの裏には、「バッグが破れた場合は、身近にある紙などを木工ボンドで貼っていただければ修理ができます」 と書かれてある。なるほど、元々が封筒で作られているバッグなので、破れたところをツギハギしてもパッチワークのような可愛い模様になるかもしれない。

 ものを大切にするという事も教えてくれる「つながりのかばん28」。皆さんもぜひ。

■デザインの持つ力

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 今回このバッグを入手したのは福祉関係のセミナー会場。福祉作業所が作ったバッグということを知らずに眺めていて、「とても温かみがあって素敵なかばんだな」と思っていたが、それはこのバッグの持つデザインの良さがあるからこそだ。

 全国の福祉作業所で作られている商品には素敵なものがたくさんあるが、「素敵だな」と思うのはまずはデザインに目を惹かれるからでもある。「福祉作業所が作った商品だから買う」という場合もあるが、デザインが良ければ商品力があがるんだなということを感じさせてくれる。

 品質が良くても、性能が良くても、材料が良くても、 その品物を「欲しい!」と思わせられるかどうかというのは、 デザインによっても変わってくるんだと思う。そう考えるとこういった雑貨類も料理と同じで、いくら素材が良くても調理方法や盛りつけが良くないと素材が生きない。

 「つながりのかばん28」と出会うことによって、デザインが商品力を高めるということを改めて教えてもらったような気がする。