先日ご紹介した東京都三鷹の「SilentCafe(サイレント・カフェ)」。聴覚障がいの方が接客などを行っているカフェだが、注文の取り方やお客様とのやり取りなどが工夫されていて、とても優しい雰囲気が漂っている。今回は職場の仲間を誘って再訪してみた。
■「SilentCafe(サイレント・カフェ)」とは
「SilentCafe(サイレント・カフェ)」は東京都三鷹市のJR三鷹駅から徒歩10分の場所にある小さなカフェ。今年5月にオープンしたばかりで、聴覚障がいのあるスタッフが厨房や接客を行っているお店だ。
2011年7月に「みたかソーシャル&コミュニティビジネスプラン・コンペティション2010」優秀賞を受賞し、地域社会雇用創造事業交付金の交付対象事業を受けて創業。いままでも、吉祥寺などで期間限定オープンのカフェとしていろいろなイベントを実施しているので、手話を勉強したいという方など固定ファンも多いと言う。
先日機会があって一度お店を訪れたが、職場の仲間を誘って再度訪れてみた。閉店時間間際ということもあって、前回同様にゆったりとした時間の流れる素敵なカフェの雰囲気を味わうことが出来た。
お店はJR三鷹駅の南口から伸びる道をまっすぐ歩いた場所にある。ゆっくり歩くと10分ほどかかるが、駅から離れるに連れて静かな雰囲気が漂ってくる。そういう点では周囲の雰囲気とサイレント・カフェの雰囲気がマッチしているんだなと思う。
お店の裏側には太宰治が葬られている禅林寺があり、都内とは思えない静かなたたずまいの街でもあるのが三鷹の特徴だ。そういった街にこういったカフェがあるというのも頷ける。
店内は10人が座れる椅子とテーブル置いてあるが、スペースの割りには座席が少ないので、店内がゆったりとしている。また、工芸作家の手作り小物が置いてあり、オーダーした飲み物や食べ物が届くまで手にとって楽しめるというのも良い。
お店に入って右側はコワーキング・スペースとして貸し出す予定だそうだが、現在は手作り小物の展示スペースになっていて、イヤリングやキャンドルなど女性好みの可愛いものが揃っていた。
ターゲットとしては女性層なんだと思うし手作りの温かみもお店の雰囲気にマッチしている。個人的には、今後はブックカバーやしおりやキーホルダーなど、男性も興味を引くような小物が充実してくれると嬉しい。
■小物が可愛い
女性向けとはいえ、展示されている小物は他のお店では見かけない特徴のあるものが置かれている。
写真のマトリョーショカの携帯ストラップはほのぼのとしていて可愛いし、その他にもヘッドホンの形をしたイヤリングなどもあって、同行した女性の仲間にはとても評判が良かった。
ヨーグルトを模したキャンドルも独特だ。ブルーベリーやライムなどをかたどったワンポイントが特徴で、それぞれワンポイントとして乗せられている品物の香りがする。
音のない世界では視覚と嗅覚が鋭くなるという話を聞いたことがあるが、そういったことを意識しての品揃えなのかなと思った。
シフォンケーキとコーヒーのセットも美味しくて、シフォンケーキはふんわりと焼き上げられた優しい味でボリュームも満点。ヨーグルトソースに絡めて食べると、口の中でフワッとした食感と清涼感のある味わいを感じることが出来る。
■いろいろなイベントで活用できそう
サイレント・カフェでは、聴こえないスタッフとお客様とのコミュニケーションのために、アナログな手法ながら細かい工夫が行われている。
手話が使えない方でも写真のボードを使って注文が行えたり、筆談用のボードが各所に置いてあったりと、コミュニケーションをとる方法が充実している。働いているスタッフもとても明るくて丁寧で、私も覚えた手の手話を使いながら楽しく話をすることが出来た。
サイレンと・カフェではフロアの貸切も行っていて、一時間2,500円ほどだという。白い壁を使ってプロジェクターからの画像を投影することも出来るし、椅子をフロアの周辺に固めればちょっとした講演会なども行うことが出来る。
人数的には、椅子席だけだと30人ほど入ることができるので、トークショーや演奏会なども行えるだろうし、プロジェクターを使った映写会なども良いかもしれない。
また、営業時間は18時までだが、5名以上で予約しておけば懇親会など飲み会を開くこともできるらしい。駅からは少し離れてはいるが、ガヤガヤとした居酒屋で飲むよりも友人・知人との会話をゆっくりと楽しむことができるのではないだろうか。
私も何かイベント企画してみたいなと思ったが、まずは仲間との懇親会を企画して、このお店の良さを知ってもらうことから始めようかなと思った。
「Silent Cafe(サイレント・カフェ)」
営業時間:10:30AM~18:00PM
定休日:毎週木曜日
※営業時間や定休日はフェイスブックでその都度お確かめください。