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破損された本を東京・小平市の図書館が展示中

 小学生の頃から図書館好きで、昼休みや放課後はせっせと図書館に通っていた。やんちゃでガキ大将だったのも関わらず図書館の静かな雰囲気も好きで、書架に囲まれていると心が落ち着くことを覚えた。

 個人的には良い思い出のある図書館だが、本を平気で破ったり汚したりする人も後を絶たないようだ。東京都小平市の図書館では、現在破損された本の展示を行っている。

■破損された本が泣いている

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https://library.kodaira.ed.jp/news/?id=87

 東京都小平市の小川西町図書館では、来月6月18日(水)まで汚損・破損された図書の展示を行っている。

 この展示会には、汚れたり破損したりしたため貸し出しができなくなった本や雑誌など35点が展示されており、実際に手に取ることができる図書もある。料理の雑誌でレシピ部分が切り取られたものや、書籍によっては50ページほどが切り裂かれて破り取られたものなどもあるようだ。

 図書館では今回の展示によって本を大切にすることや、図書館の本を扱うえでのマナーを呼びかけている。

 汚損・破損資料の内訳としては、「シミ、水濡れ、書き込み、切り取り、破れ」等があるようだが、本好きの私としては怒りを覚えるとともに悲しくなってしまう。

 私も図書館で本を借りることがあるが、書き込みをしてある本に出会うと書き込んだ人の人間性を疑ってしまう。疑ってしまうというよりは、人として大切なものが欠落していると思うのは言い過ぎだろうか。

 こういった展示をあえて行った図書館に拍手を送りたい。

■書籍には魂が宿っている

 私が子どもだった昭和30年代から40年代にかけては、今よりもずっと本はとても貴重なものだった。本好きだった私は、誕生日やクリスマスに本を買ってもらえるのがとても楽しみで、お気に入りの本があればそれを買ってもらえることを心待ちにしていたことを思い出す。

 兄弟がいて自分一人の時間を持つことが出来なかったら少年時代には、図書館で静かに本の世界に入り込める時間がとても貴重だった。なかでも小学生の頃に読んだ堀江謙一さんの「太平洋ひとりぼっち」にはとても感動し、小学生のうちに何十回読み返したか数えきれない。

 時が経って社会人になってからも本好きは地味に続いていて、いつしか書店巡りや図書館巡りをするのが楽しみのひとつとなってしまった。

 最近ではとても素敵な図書館が多くて、綺麗で立派な図書館も数多く見かける。住まいの近所にもそういった素晴らしい図書館があるが、棚に並んでいる図書を見るとやはり乱暴に取り扱われた形跡のある図書も目につく。

 「次の人が読む時に気持ち良く読めるように」という気持ちがあれば、自然と図書館で借りた図書を丁寧に扱うのではないかと思うが、そう思う人ばかりではないと言うことだろう。

 書籍は発刊されるまでたくさんの人が関わっている。著者、編集者、デザイナー、校正者など、たくさんの人の想いが込められて出来上がるのが書籍だと思う。だからこそ本には魂が宿っていて、図書館の大きな書架の間に身を置いていると圧倒されるのだと思う。

 だからこそ、図書館の本だけではなく自分の本も含めて、魂の込められた書籍を大切に扱ってあげたい。